著者紹介

御田寺 圭

文筆家

会社員として働くかたわら、「テラケイ」「白饅頭」名義で広範な社会問題についての言論活動を行う。著書に『矛盾社会序説 その「自由」が世界を縛る』(イースト・プレス)、『ただしさに殺されないために 声なき者への社会論』(大和書房)がある。「現代ビジネス」「プレジデントオンライン」などにも寄稿多数。

書籍

フォールン・ブリッジ

『フォールン・ブリッジ』

御田寺 圭

情報技術の発達とともに、だれもが手軽に 「つながり」を得られる時代になった。 スマートフォンの画面を覗いてみれば、 一人ひとりがいまなにをしていて、 なにを考えているのかが、 いままで以上に見えるようになった。 遠く離れていても、 時間をともにしていなくても、 言葉を伝えることもできるようになった。 だが、いつでもどこでも 他者との「つながり」を 感じられるはずの時代に、 私たちは他者とつながれなくなった。 つながりすぎるせいで、 相容れない部分ばかりが見え、 つながりながら訣別し切断する。 「もっとお互いをよく知るべきだ」── だれかが訳知り顔で言う。 そうではない。 お互いの理解が足りないせいではなく、 お互いのことをよく理解したから、 私たちは分断されたのである。 「分断」された私たちの間に、 橋を架けることはできるのだろうか。 現代社会の歪みを象徴する出来事から紐解く 御田寺圭、最新論考。 (目次) 私たちは、つながりながら分断する           世界に生きている。 第1章 行き場なき者たち ◎ある受け子のメモ ◎助けたい姿をしていない弱者 ◎絶望のろ過装置 ◎揺るぎない民主主義のジレンマ ◎オルタナティブな暴力 ◎いじめ問題にまつわる不都合な真実 第2章 世代間対立の時代 ◎この世はでっかい老人ホーム ◎快適で、そして冷たい社会 ◎奪い合いの時代がはじまる ◎ジェネレーション・ロスト 第3章 若者と倫理 ◎かつてチャリで来た少年 ◎恋愛を恐れる若者たち ◎かぶき者が消えていく ◎知性の行き詰まり ◎体験格差の時代 第4章 未来という名の侵入者 ◎ある町の悲鳴 ◎資本主義の終わりの姿が ◎昭和99年の東京

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