「新NISA、誤解していました…」年収950万円・52歳サラリーマンが上限360万円投資→歓喜の利確も…震える手でスマホを握りしめたワケ【FPが解説】

「新NISA、誤解していました…」年収950万円・52歳サラリーマンが上限360万円投資→歓喜の利確も…震える手でスマホを握りしめたワケ【FPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

新NISAを始めて数ヵ月でまとまった利益が出ると、「相場が下がる前にいったん売却して利益を確定させたい」という心理が働くものです。本記事では、新NISAのルールの勘違いから老後の資金計画に支障が出た年収950万円・52歳会社員の事例をもとに、新NISAが短期売買に向かない理由について1級FPの桐山昌也氏が解説します。

【FPが解説】翌年復活するのは「生涯枠」であって「年間枠」ではない

新NISAでは、商品を売却するとその分の投資枠(簿価・元本ベース)が翌年に復活します。しかし、ここで復活するのは、あくまで1,800万円という「生涯投資枠の空き容量」です。「年間投資枠(最大360万円)」が拡張されるわけではありません。

 

つまり、ヤスシさんがどれだけ前年に売却して枠を空けようと、翌年に新NISA口座で購入できる上限は「年間360万円」のまま。

 

結果としてヤスシさんは、せっかく非課税にするために特定口座から移した資金を、再び利益の約20%が税金として引かれる「特定口座」で運用せざるを得なくなりました。

 

すなわち、1年目の途中で「利益確定」の誘惑に負けて売却してしまうと、毎年360万円を投資する人にとって、その売却枠が再び使えるようになるのは「早くても6年後」という現実が待っています。

 

ヤスシさんの決断は、結果として自らの手で「数年分の非課税メリットをドブに捨てる」行為に他なりませんでした。

 

念のため補足すると、これは「毎年360万円の枠を使い切る人」のケースです。毎月の積立額が少なく年間枠に余裕がある方なら、翌年の360万円の枠内で再利用することは可能です。

 

しかし、一度現金化すれば、そこまで育っていた「複利効果」を自ら止めてしまうことになるため、枠の余裕にかかわらず安易な利益確定は避けるべきです。

 

次ページ新NISAのルールを“逆手に取った”銘柄の選び方

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