(※写真はイメージです/PIXTA)

2024年にスタートした新NISAですが、株高の影響もあり、開始から2年が経過した今なお加入者が増え続けています。「非課税期間が一生涯」「最大1,800万円まで投資可能」など、そのメリットは広く知られるようになりました。しかし、サラリーマンが手堅く資産を築くなら、実は「iDeCo」にも非常に大きな優位性があります。本記事では、村野博基氏の著書『戦わずして勝つ 不動産投資30の鉄則』(扶桑社)より一部を抜粋・編集。新NISAとiDeCoの違いをふまえて、サラリーマンにiDeCoが向いている理由を解説します。

今1万円で買えるものが10年後も1万円で買えるかは誰にもわからない

さらに「いつ使うか」という点も考慮する必要があります。多くの方は老後資金のために新NISAで積み立てるわけですが……。売却するときの出口をみなさんはどう考えているでしょうか。

 

「今の1万円と10年後の1万円は同じ価値か」を考えてみましょう。この問いは「運用して増やすから同じ価値ではない」という話ではありません。今1万円で購入できるものが10年後に同じ1万円で購入できるのであれば同じ価値、と考えるものとします。

 

この問いへの回答は「実際はそのときの経済状況に左右されてしまう」です。

 

現在と10年前を比べたら、1パック100円台も珍しくなかった卵は今や1パックの平均価格は300円台です。お菓子やパンも値段は据え置きでも量やサイズが減っていたりします。一方でPC機器などは同スペックだとこの10年間で恐ろしく安い値段になっていたりします。

 

つまり10年後の未来を正確に見通すことのできる人はおそらくいないのです。結局新NISAで積み立て投資をしても売却したタイミングの経済状況と使用用途によって価値が変わります。

 

そのため「インフレヘッジのための貯金」としては機能するかもしれませんが、あくまで「Z=a(XーY)+b」におけるb(貯蓄)のプラスアルファにしか過ぎないのです。

新NISAは「必ず儲けさせてくれる制度ではない」

もう一つ、新NISAにおけるつみたて投資では困る問題が出てきます。つみたてによる投資は「ドルコスト平均法」がメリットになります。安いときにはたくさん買えて、高いときには少ししか買えないので、毎回同じ量を購入するよりも最終的に多くの量が購入できます。ただし、これは積み立てる資金が毎月手元から出ていくことでもあります。

 

それはつまり「Y(支出)が増える=キャッシュフローが赤字」の投資に該当します。投資に熱心になるあまり、日常で使えるお金を減らして、かえって生活が苦しくなる「新NISA貧乏」という言葉も話題になりました。そもそも、幸せになるために始めた投資で、日常の満足度が下がるのは、本末転倒ではないでしょうか。

 

新NISAはあくまで「儲かった分」に対しての税制優遇制度で「必ず儲けさせてくれる制度ではない」という事実を忘れてはいけません。

 

利益が非課税になることは確かにメリットですが、儲からなければその恩恵は受けられないのです。

 

さらに新NISAでは利益に税金がかからない一方で、損をしても損益通算ができないというデメリットもあります。損失を繰り越すことができないので、負けが確定されてしまうのです。

 

新NISAは投資で勝って儲かる前提の制度であり、むしろ積み立てることでキャッシュフローがマイナスになるデメリットもあるので、それを理解せず「買って放置しておけば良い」とするのは大変危険だと考えています。これらの理由から「負けを極力回避したい」と考える私は新NISAのつみたてには積極的になれないのです。

 

 

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※本連載は、村野 博基氏の著書『戦わずして勝つ 不動産投資30の鉄則』(扶桑社)より一部を抜粋・再編集したものです。

戦わずして勝つ 不動産投資30の鉄則

戦わずして勝つ 不動産投資30の鉄則

村野 博基

扶桑社

資産10億円、年間家賃収入4000万円、43歳FIRE――。 かつては平凡なサラリーマンだった著者が、20年かけて築き上げたのは「戦わずして勝つ」不動産投資の哲学でした。 本書では、利回りや派手な成功談ではなく、「負けな…

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