先祖の戸籍がすでに廃棄・・・諦めるしかないのか?

今回は、取り寄せようと思っていた先祖の戸籍が、保管期間の超過などによって廃棄されていた場合に、とり得る手段をお伝えします。※本連載は、行政書士の橋本雅幸先生の著書、『江戸時代の先祖と出会 自分でつくれる200年家系図』(旬報社)の中から一部を抜粋し、家系図をつくるうえでもっとも重要となる「戸籍」についての基礎知識をお伝えします。

かつては、除籍後80年を経過すれば戸籍は廃棄に

先祖の戸籍をさかのぼると、除籍や改製原戸籍となった古い戸籍が廃棄されていることもあります。この場合は廃棄証明書を発行してもらうことができます。形式は役所によってまちまちですが、廃棄した戸籍の戸主や本籍地、廃棄した年月日などが記されています。したがって、唯一、先祖をさかのぼる公式な最終の手がかりになることもあります。

 

また、相続や遺言にも使う場合は裏付けとして、必ず廃棄証明書を取得する必要があります。

 

それにしてもなぜ、古い戸籍が廃棄されている場合があるのでしょうか。それは法に定められた戸籍の保存期間のためです。かつて、除籍後八〇年を過ぎた戸籍は廃棄してもよいことになっていました。いまは法律が改正されて保存期間が一五〇年に伸びましたが、それも平成二二年とつい最近のことです。そのため、昭和五年以前に作られた戸籍が、八〇年を経過したということで、どんどん廃棄されていったのです。

たどる系統を父方から母方に変える手も

しかし、すべての古い戸籍が廃棄されたわけではありません。廃棄するかどうかはそれぞれの役所の判断に任せ、そのまま保管されているところもたくさんあります。あなたの先祖の戸籍が残っているかどうかは、実際に申請してみないとわからないのが実情です。

 

また、たとえば父方の戸籍が廃棄されていた場合は、系統を変えて母方の直系をたどるのもひとつの手です。そうすることで、仮に何代もさかのぼれなくても、父と母の両方の先祖を記すことができ、広がりのある家系図にすることができます。

 

●廃棄証明書

戸籍が廃棄されてしまった場合も、廃棄証明書を発行してもらおう(ただし廃棄年月日が古いと発行されない場合もある)。証明書には戸籍筆頭者、その本籍地、廃棄した年月日が記載されている。申請する際は筆頭者の本籍地を管轄する役所へ。

戸籍が廃棄されてしまった場合も、廃棄証明書を
発行してもらおう(ただし廃棄年月日が古いと発行
されない場合もある)。証明書には戸籍筆頭者、そ
の本籍地、廃棄した年月日が記載されている。申
請する際は筆頭者の本籍地を管轄する役所へ。

 

●父方がだめなら母方をたどる

古い戸籍は廃棄に加え、地域によっては戦災や自然災害で滅失している場合もある。たとえば父方の直系先祖をたどることができない場合、母方の直系の祖父、曽祖父、高祖父と系統を変えてたどってみてもいい。

父方がだめなら母方をたどる
古い戸籍は廃棄に加え、地域によっては戦災や自
然災害で滅失している場合もある。たとえば父方
の直系先祖をたどることができない場合、母方の
直系の祖父、曽祖父、高祖父と系統を変えてたどっ
てみてもいい。

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行政書士

1974年神奈川県生まれ。2006年より行政書士開業。戸籍調査、文献調査、現地調査を中心にこれまで1000件以上の家系図作成を手がける。よみうりカルチャースクール、NHK学園などで家系図作成講座を担当。テレビや雑誌などのメディアでも活躍。
家系図作成WEB http://kakeizu-sakusei.com

著者紹介

連載自分で家系図をつくるための第一歩 「戸籍」の基本を知る

江戸時代の先祖と出会う 自分でつくれる200年家系図

江戸時代の先祖と出会う 自分でつくれる200年家系図

橋本 雅幸

旬報社

江戸の先祖から続く200年家系図を作ってみませんか? 大きな活字で読みやすく、イラストや図版も豊富。架空の江戸家8代200年にわたる戸籍をさかのぼりながら解説します。出版社のHPより実物大の戸籍がダウンロード可能。手…

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