太宰治の『斜陽』は没落する華族を描いた名作ですが、本記事で紹介するのは、まさに“令和の斜陽”とも呼べる男性の転落劇です。祖父から受け継いだ5億円の資産を背景に、高級ベンツに乗り「俺は富裕層だぞ!」と豪遊していたIさん(仮名・70歳)。彼はなぜ、最終的に借金5億円を抱え、姿を消すことになったのでしょうか。業者のカモにされて没落する人間の心理と、“真の富裕層”に共通するマインドを、FPの大泉稔氏が事例を交えて解説します。
真の富裕層と「没落する人」の決定的な違い
富裕層と思しき方にお目に掛かると、全員が全員、最初から金融リテラシーが高い方ばかりではありません。しかし、彼らには共通する特徴があります。それは恐ろしいくらい「聞き上手」であることです。
人の話にじっくりと耳目を傾け、ズバリ的を射た質問をしてきます。こちらが隠しておこうと思ったことも、巧みなヒアリングによってつい話してしまいます。
人の話を聞くことで、正確な情報が集まります。集まった情報のなかから的確に取捨選択を行い、リスクを排除していくからこそ、結果として富が集まり「真の富裕層」へと昇り詰めていくのでしょう。
Iさんのように「自分は騙されない」と一方的に語るだけの人間は、自ら正しい情報を遠ざけ、裸の王様になってしまうのです。
大泉 稔
1級ファイナンシャルプランナー
1級ファイナンシャルプランナー
フリーコンサルタント(金融/外国人雇用)
経歴 一部上場企業子会社でのサラリーマン、社会保険庁派遣社員を経て、フリーに。WEB及び専門誌等の紙媒体への執筆活動を中心に、企業研修の講師、教育機関等の非常勤講師を兼務している。
資格 一種証券外務員、貸金業務取扱主任者、1級FP技能士、中学高校教員免許(国語)、登録日本語教師
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