「川下」に行くほど高くなる金融商品の手数料
公平な視点で金融や経済の世界を見渡しますと、あらゆる金融商品の手数料は、川下に行くほど高くなるという原則がみえてきます。
たとえば生命保険です。みなさんも外貨建ての終身保険に加入されているかもしれませんが、この商品が最終的に何に投資しているかご存じでしょうか。
答えはアメリカ国債やオーストラリア国債など、外国の政府が発行する高格付けの国債です。つまり、外貨建て保険は多くの加入者からおカネを集め、そのおカネで外国の国債などを買う建付けになっているのです。
しかし、それだけでは生命保険は成り立ちません。一部のおカネは解約に備えて円で保有しておかなければなりませんし、保険会社の人件費や管理費の支払い、約款などの発行費用として流出するおカネもあります。さらには亡くなった加入者に支払う保険金も必要です。
このようにアメリカ国債への投資から得られる収益から、さまざまな経費類が控除され、加入者に支払われる便益(解約返戻金や満期保険金)が計算されるのです。
では、みなさんが直接アメリカ国債に投資すればどうでしょう。
この場合、最終的な投資先であるアメリカ国債とみなさんの間には何もありません。国債を証券会社経由で購入した場合、経費が抜かれますがその金額は先ほどの保険に比べごくわずかです。ほかにアメリカ国債を組み込んだ投資信託などもありますが、これは生命保険と「米国債への直接投資」の中間あたりに位置する商品と言えます。
保険は「川下」、国債は「源流」…投資の手取りが変わる仕組み
仮に、投資信託を川の中流に位置する商品、言い換えれば「中流商品」とするならば、生命保険は最も川下にある商品、いわば「川下商品」と言っていいでしょう。その理屈で言えば、アメリカ国債は最も川上に位置する金融商品、すなわち「源流商品」です。
このように、投資を検討している金融商品が川の流れのどの部分に位置するかという視点はとても重要です。なぜなら、川下に行くにしたがって加算される経費類が大きくなり、その分、私たちの手取りが減るからです。
この考えはアメリカ国債だけではなく、大概の金融商品に当てはまります。みなさんも金融商品を選ぶ際、「その商品が川の流れのどの部分に位置するか」について考える習慣を、身に付けることをお勧めいたします。
さて、その観点でコインです。
