親の名義で購入し、中古価格になってから贈与する
重要度 ★★☆☆☆
子どもへ車をプレゼント。
買うとき or 買った後
名義を変えるなら、どっち?
答え:車を子ども名義にするのなら買った後!
名義を変える必要がないのであれば、そのままにしておく方が無難です。
あなた 車買ったんだ!
税理士の彼女 あら、素敵!
あなた まぁ、親に買ってもらったんだけどね。
税理士の彼女 えっ、もしかして、◯◯くんの名義・・・?
あなた もちろん! 俺の車だからね。
税理士の彼女 それ、贈与税がかかる可能性があるわよ。
あなた えーーーーーーーーーっ!
これは極端な例かもしれませんが、お金を出した人と異なる人が名義人になると、お金を出した人から名義人になった人へ「贈与」が行われたものとみなされます。
車は相続税や贈与税の対象。そのときの時価、一般的には中古買い取り業者の査定金額などを参考にして評価します。贈与の場合、年間110万円の枠を超えると、贈与税がかかります。
300万円の車を買ってもらったとすれば、当然110万円を超えるため、贈与税がかかることになります。
●300万円をもらった → 贈与税がかかる
この車に数年乗って、中古の査定金額が100万円になったとしましょう。
●100万円をもらった → 贈与税はかからない
お金を出した人が車の名義人となり、その後も名義を変えない、というのが税金の面では一番すっきりしています。でも、どうしても車を子ども名義にしたいのであれば、買ったときの新車価格で贈与するより買った後の中古価格であげる方がお得です。
車を親に買ってもらうというのはよくある話かもしれません。名義を子どもにしたからといってすぐに税務署がとんでくるわけではありませんが、贈与税がかかる可能性がありますのでご注意ください。
家の購入資金を親に出してもらう場合の3つの注意点
これがもし車ではなく、家だった場合・・・。
あなた 家買ったんだ!
税理士の友人 おめでとう!
あなた まぁ、親に買ってもらったんだけどね。
税理士の友人 えっ、もしかして、◯◯の名義か・・・?
あなた もちろん! 俺の家だからね。津
税理士の友人 特例、なにか使った?
あなた 特例? なにそれ?
税理士の友人 それ、完全に贈与税がかかるパターンだぞ。
あなた えーーーーーーーーーっ!
家を買うときにはいろいろな贈与の特例がありますが、「申告して初めて」特例を受けることができます。土地や建物の名義には十分注意してください。
家を購入するお金を親に出してもらうときは、次の三つのことに注意してください。
①住宅取得等資金の特例を使って贈与を受ける
お金をもらう年や建てるマイホームの性能によって非課税となる金額が異なります。ただし、贈与税申告をしなければ特例を受けることはできません。
②親の名義を入れる
建物の金額が3000万円で、親に出してもらった金額が1000万円であれば「1/3の名義」で建物の登記をする。ただし、親の相続財産になります。
③親からお金を借りる
お金をもらうのではなく借りる場合は、銀行からお金を借りるときと同じように、「金銭消費貸借契約書」という契約書を親と結びましょう。利息を払うこと、毎月返済表に沿って返済していることが条件です。ただし、子に対する貸付金として、親の相続財産になります。
車や家など、大きい買い物をするときには、特に名義に注意しましょう。お金を出す人と名義人が異なると、贈与税の対象になってしまう可能性があります。