登場人物
松田康生…楽天ウォレットシニアアナリスト。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事。
枡本誠二…五十路で初の資産運用・暗号資産投資に挑んだが、3ヵ月足らずで大損失。100万円失ったライター。
今から暗号資産で「億り人」は目指せない?
枡本:松田先生、「億り人」ってよく聞くんですけど、初心者と何が違うんですか?
松田:いい質問ですね。実は、今「億り人」って言われてる人の多くは、暗号資産の初期にビットコインを買ってた人たちなんですよ。
枡本:へえ、そんな昔から持ってたんですね。
松田:そう。彼らは、当時は1枚数十円、数百円で買えたものが、何十万、何百万円になったことで、いわば「ほったらかし」で資産が増えたタイプ。一方で、トレード(売買)だけで「億り人」になった人は、実はかなり少数なんです。
枡本:じゃあ今からは、もうそんなふうにはなれないってことですか?
松田:全くなれないとは言わないですが、現実的には厳しいですね。今ビットコインを買っても、昔みたいに100倍になる可能性は低いですから。もし100倍になったとしたら、逆に円などの法定通貨の価値が暴落してるようなときですから、手放しでは喜べません。
枡本:円の価値が暴落したら、「億り人」になっても意味がないですね。
松田:だから、「このトークンは将来100倍になる!」「1000倍の可能性あり!」なんていう怪しい情報や甘い言葉には絶対に乗っちゃダメです。このような話に乗って本当にうまくいった人はほとんどいませんから。
枡本:気を抜くと飛びつきそうなので……、気をひきしめます。
現代の「億り人」は長期保有から
松田:もし桝本さんが本気で「億り人」になりたいなら、まずは「ガチホ(長期保有)」をベースに考えるのがいいと思います。そして、余力があるならトレードで少しずつ増やしていく。ただし、このトレードってのは一朝一夕では稼げません。ちゃんと勉強してスキルを身につける必要があります。
枡本:ガチホとトレードを分けるって感じですね。
松田:そうです。中には、ガチホしてるビットコインを担保にして証拠金取引(レバレッジ取引)をする方法もありますが、それはそれでリスクが高い。
枡本:どういうリスクがあるんですか?
松田:たとえば、トレードで熱くなりすぎて損失が膨らむと、証拠金だけじゃなく、担保にしてたビットコインまで全部失う……なんてこともあるんです。だから、「ガチホはガチホ」「証拠金取引は別枠」と、しっかり分けて管理しないといけない。
枡本:それはキケンですね。
松田:ええ、なので、初心者におすすめするなら、まずは安全にガチホ。トレードに興味があるなら、いきなり資金を突っ込むんじゃなくて、時間をかけて学んでスキルを育ててからですね。
枡本:わかりました! ちゃんとリスクを考えて、分けて取り組みます!
松田 康生
楽天ウォレット株式会社 シニアアナリスト
桝本 誠二
クリエイターズアイ 代表取締役/ライター
