入浴は生活の張りや社会とのつながりを保つもの
親は定期的に入浴できているでしょうか? 自宅での入浴の場合、深い浴槽をまたげずに出入りが難しくなったり、タイルなど床が滑りやすかったり、手すりがなくて怖かったりなどの理由から入浴回数が減っているかもしれません。
車いすや手すりなど福祉用具の専門家である福祉用具専門相談員に相談して、親が安心して入浴できる浴室かどうか一度確認してみましょう。手すりやシャワーチェアを設置するだけで、入浴環境が劇的に改善することもあります。
自宅での入浴が厳しい場合は、デイサービスやデイケアなど介護のプロの介助が受けられる場所で入浴をすると、転倒リスクやヒートショックの心配もなく安心です。入浴の機会が減ると清潔を保てなくなるため、人に会うことを避けたり外出の機会まで減ったりして、生活の張りや社会とのつながりを失う恐れもあります。
工藤さん家の場合…認知症の母が8年も入浴しなかった理由
母は手足が不自由なため深い浴槽を怖がり、さらに認知症で入浴したと思い込んでいたため、8年も自宅でシャワーかデイサービスで体を拭いてもらうのみでした。
ところがコロナ禍の折、私の妹が母と一緒にお風呂に入ることに成功し、それからはデイサービスで入浴するようになりました。ただ築50年以上経つ実家の浴室は寒く、ヒートショックのリスクがあるため、現在は使っていません。
【短い滞在中に確認したいこと】
■ 身体機能の低下や入浴に対する不安などから、浴室を使う頻度が減っていないか。
■ 入浴していないのに、認知症で入浴したと思い込んでいないか。
【データ・根拠】
■ 日本老年学的評価研究によると、入浴の頻度が週7回以上の高齢者は、週2回以下しか入浴しない高齢者に比べて、要介護認定されるリスクが約3割低い。
工藤 広伸
介護作家・ブロガー
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