認知症になったら自宅での生活はムリ?――在宅なら介護費用は「施設の半分以下」で済む
介護が始まるきっかけの1位は認知症で、少しずつできないことが増え、自宅での生活が難しくなっていきます。
しかし遠距離介護の場合、認知症と診断された瞬間から自宅での生活はムリと考え、まだ十分自立できる状態であるにもかかわらず、介護施設を利用するしかないと判断してしまう方がいます。
親の財産状況を把握し、親が施設を望んでいたり、子の経済援助で介護施設に預けられたりできればいいのですが、そうでない場合はまず、施設の月額平均費用13.8万円と在宅5.2万円を比較しましょう。介護費用は施設の半分以下で済むことが多く、遠距離でも在宅介護から始めるほうが得策です。
工藤さん家の場合…最初は5万円、直近は10万円を超えた介護費用
わが家の遠距離介護にかかった月額平均費用(交通費含む)は、最初の5年間は5.3万円、次の4年間は8.8万円、直近の4年は10万円を超えました。
遠距離介護の初期段階では親の介護度が低いことが多く、介護保険の支給限度額(1か月で利用できる介護保険サービスの上限)も低く設定されているため、費用負担は1 割~3割で済むもののサービスはあまり使えません。その結果、子が帰省して遠距離介護をする頻度を増やさざるを得ず、交通費がかさむ傾向にあります。
【押さえておきたいポイント】
■ 遠距離介護を始めるにあたり、親を呼び寄せる、Uターンする、施設利用など重要な判断には時間がかかると考えておく。
■ 在宅介護にかかる月額の平均費用は、月5.2万円。
■ グラフのように、介護度が低いうちは在宅介護、次第に施設介護の割合が増える[図表2]。
工藤 広伸
介護作家・ブロガー
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