松井証券の「出金方法」は？手数料、反映までの時間を比較【出金できないときの対処法も解説】

松井証券は、創業100年以上の老舗ながら日本で本格的なインターネット取引を導入した最初のネット証券です。

 

本記事では、松井証券の口座から出金する方法に関して、

 

「出金までにかかる時間は？」

「出金手数料はかかるの？」

「出金できない場合は？」

 

のような疑問を持っている人に、3種類の出金方法を初心者にもわかりやすく解説します。

 

最後まで読めば、出金までにかかる時間やコスト、利用する金融機関に応じた、あなたの目的に合った出金方法の使い分け方がわかります。

 

 

はじめに：松井証券の3種類の「出金方法」を比較

 

最初に、松井証券から出金する3つの方法を比較表で紹介します。

 

■松井証券における3種類の「出金方法」の比較表

 

ご覧のように、出金方法によって、利用できる銀行や出金限度額、受付時間、反映までの時間などが異なることがわかります。

 

ただし、出金までの流れは基本的には同じで、松井証券にログイン後、出金する金額を入力して出金依頼をします。

 

入金時は振込元の金融機関にもログインして操作が必要ですが、出金時は松井証券側の操作だけで済みます。

 

 

 

【準備】松井証券で「出金口座登録」をする方法

 

松井証券の口座を開設したら、出金先の金融機関を登録しておきましょう。

 

なお、3つ目の出金方法「MATSUI Bank出金」のみ利用する場合は、MATSUI Bankの口座開設時に松井証券の口座とMATSUI Bankの口座が連携されるので、このタイミングでの銀行口座の登録は不要です。

 

出金口座の登録は、お客様サイトにログイン後、メニューの「口座管理」＞「登録情報」から行います。

 

 

取引暗証番号を入力して認証後、登録情報の「入金先・出金先口座」の項目にある「出金先登録・変更」をクリックします。出金先金融機関の変更もここから行います。

 

 

「出金先登録・変更〈金融機関指定〉」の画面の「主な銀行」に希望する金融機関がない場合は、その下の「銀行検索」から探します。なお、ゆうちょ銀行への出金は、1つ目の出金方法「①翌営業日以降出金」のみ対応しています。

 

 

支店や口座番号を入力したら、登録した携帯番号に認証番号を送信してください（多要素認証の設定が「SMS認証」の場合）。

 

 

届いた認証番号と松井証券の取引暗証番号を入力し、「登録する」をクリックしたら完了です。

 

 

「戻る」ボタンをクリックして、出金先口座が正しく登録されていることを確認してください。

 

なお、松井証券では2025年5月30日よりセキュリティ強化のために、ログイン時や出金依頼時などに複数の手段で本人確認を行う「多要素認証」を必須化しています。詳しくは、次の記事を参考にしてください。

 

 

1.「翌営業日以降出金」は出金を急いでいない人におすすめ

 

松井証券の「翌営業日以降出金」は、翌営業日以降、登録した金融機関に出金できるサービスです。

 

 

1.1.「翌営業日以降出金」の出金先金融機関

翌営業日以降出金では、ゆうちょ銀行を含む日本国内ほぼすべての金融機関（証券会社を除く）を出金先金融機関として登録できます。

 

 

1.2.「翌営業日以降出金」のメリット

翌営業日以降出金の出金限度額は高額で、選択する出金日によって次のように異なります。

 

• 翌営業日：2,000万円まで
• 翌々営業日：5,000万円まで

 

そのため、翌営業日以降出金はまとまったお金を一度で出金したい人におすすめです。5,000万円超を出金する場合は、松井証券の顧客サポートに電話をすれば対応が可能です。

 

なお、出金手数料は無料なので、翌営業日以降出金は急ぎの出金ではない人にも向いています。

 

 

1.3.「翌営業日以降出金」のデメリット（注意点）

翌営業日以降出金の方法で出金依頼をして反映までにかかる時間は、受付時間によって次のように異なります。

 

• 6:30～15:45：翌営業日
• 17:00～翌2:15、3:15～6:00：翌々営業日

 

当日中には出金できないので、翌営業日以降出金は今すぐ出金をしたい人には向いていません。また、出金回数は1日1回までとなっています。

 

 

1.4.「翌営業日以降出金」のやり方

翌営業日以降出金は、お客様サイト、日本株アプリ、スマホサイト等から出金依頼できます。

 

1.4.1. お客様サイト（PC）の場合

松井証券のお客様サイトからの出金は、ログイン後、上部メニューの「口座管理」＞「出金依頼」から行います。

 

 

「出金日選択」の項目にある「翌営業日以降の出金【手続料無料】」から出金日を選びます（翌々営業日の選択も可）。出金依頼額（1,000円以上）を入力後、「同意します」にチェックを入れ、「確認する」をクリックしましょう。

 

 

出金依頼内容を確認したら、登録した携帯番号に認証番号を送信してください（多要素認証の設定が「SMS認証」の場合）。

 

 

届いた認証番号と取引暗証番号を入力し、「依頼する」をクリックしたら出金依頼は完了です。

 

次の画像のように、「出金依頼を受け付けました」と表示されるのを確認しましょう。

 

 

 

1.4.2. 日本株アプリの場合

松井証券の「日本株アプリ」から出金する場合は、ログイン後、メニューの「入出金」から行います。

 

 

入出金の画面で「出金依頼」をタップしてください。

 

 

出金依頼の画面の「翌営業日以降の出金【手続料無料】」から出金日を選びます（翌々営業日の選択も可）。出金依頼額（1,000円以上）を入力後、「同意します」にチェックを入れ、「出金する」をタップしましょう。

 

 

出金依頼内容を確認後、お客様サイト（PC）と同様、設定した多要素認証の方法で認証を行います。

 

届いた認証番号と取引暗証番号を入力し、「依頼する」をタップしたら出金依頼は完了です。

 

 

 

2.「即時出金」は今すぐ出金したい人におすすめ

 

松井証券の「即時出金」は、営業日の9:00～14:50の時間帯に、登録した金融機関にリアルタイムで出金できるサービスです。

 

 

2.1.「即時出金」の出金先金融機関

即時出金では、日本国内ほぼすべての金融機関（証券会社を除く）を出金先金融機関として登録できます。

 

ただし、ゆうちょ銀行には対応しておらず、ゆうちょ銀行に出金したい場合は「①翌営業日以降出金」しか選択肢がありません。

 

 

2.2.「即時出金」のメリット

即時出金は、平日の9:00～14:50の時間帯にリアルタイムですぐに出金できるのが特長です。

 

14:50を1分でも過ぎた場合は次のような出金エラーの画面が表示され、即時出金の依頼はできません。

 

 

「①翌営業日以降出金」なら15:45までの受付で翌営業日には出金可能なので、必要に応じて変更してください。

 

このように、即時出金は平日の9:00～14:50に今すぐ出金したい人におすすめです。

 

 

2.3.「即時出金」のデメリット（注意点）

即時出金は、1回ごとに税込330円の出金手数料がかかります。

 

1回あたりの最低出金額は1万円となっており、翌営業日以降出金（1,000円以上）やMATSUI Bank出金（1円以上）と比べるとややハードルが高いです。そのため、即時出金は3,000円など少額の出金には不向きとなっています。

 

また、即時出金は1日あたり5回まで出金できますが、出金可能額は合計200万円までと他の2つの方法と比べて少なくなっています。

 

 

2.4.「即時出金」のやり方

即時出金は、お客様サイト、日本株アプリ、スマホサイト等から出金依頼できます。

 

2.4.1. お客様サイト（PC）の場合

松井証券のお客様サイトから即時出金する場合は、ログイン後、上部メニューの「口座管理」＞「出金依頼」から行います。

 

 

「出金日選択」の項目にある「即時出金【手続料330円（税込み）】」にチェックを入れます。そして、出金依頼額（1万円以上）を入力後、「同意します」にチェックを入れ、「確認する」をクリックしましょう。

 

 

出金依頼内容を確認したら、登録した携帯番号に認証番号を送信してください（多要素認証の設定が「SMS認証」の場合）。

 

 

届いた認証番号と取引暗証番号を入力し、「依頼する」をクリックしたら出金依頼は完了です。

 

次の画像のように、「出金依頼を受け付けました」と表示されるのを確認しましょう。

 

 

 

2.4.2. 日本株アプリの場合

松井証券の「日本株アプリ」から即時出金をする場合は、ログイン後、メニューの「入出金」から行います。

 

 

入出金の画面で「出金依頼」をタップしてください。

 

 

出金依頼の画面で「即時出金【手続料330円（税込み）】」にチェックを入れて、出金依頼額（1万円以上）を入力します。そして、「同意します」にチェックを入れ、「出金する」をタップしましょう。

 

 

出金依頼内容を確認後、お客様サイト（PC）と同様、設定した多要素認証の方法で認証を行います。

 

届いた認証番号と取引暗証番号を入力し、「依頼する」をタップしたら出金依頼は完了です。

 

 

 

3.「MATSUI Bank出金」は手数料無料で今すぐ出金したい人向け

 

MATSUI Bank（松井バンク）は松井証券の口座を持っている人のみ利用できる銀行で、住信SBIネット銀行と共同でサービスを提供しています。

 

MATSUI Bank出金を利用すると、MATSUI Bank（住信SBIネット銀行 マツイ支店）にリアルタイムで出金できます。

 

 

3.1.「MATSUI Bank出金」出金先金融機関

 

MATSUI Bank出金の出金先は、MATSUI Bank口座を開設すると自動的にMATSUI Bank（住信SBIネット銀行 マツイ支店）が登録されます。 

 

MATSUI Bank口座からの現金の引き出しは、コンビニATMから行います。方法は2通りあり、「MATSUI Bankアプリ」による「スマートフォンでの取引」を利用するか、「キャッシュカード」を発行して通常のATMと同じように操作するかを選べます。

 

MATSUI Bankを利用できるATMと設置場所を整理したのが次の表です（銀行名をタップすると、ATMの具体的な設置場所を探せます）。

 

■MATSUI Bankを利用できるATM

 

なお、MATSUI Bankを利用すると、コンビニ等の提携ATMでの入出金手数料が月5回まで無料、さらに他行宛振込手数料も月5回まで無料になります。

 

 

3.2.「MATSUI Bank出金」のメリット

MATSUI Bank出金は、土日祝日も含めてほぼ24時間（メンテナンス時間を除く）、リアルタイムで出金できるのが特長です。

 

出金手数料は無料で、1円から出金できます。また、1日の出金回数の上限もありません。

 

手数料無料でリアルタイムで出金できる点では、MATSUI Bank出金は「①翌営業日以降出金」と「②即時出金」のいいところ取りをしているといえます。

 

 

3.3.「MATSUI Bank出金」のデメリット（注意点）

 

MATSUI Bank出金は、MATSUI Bank口座を開設していないと利用できません。

 

ただし、MATSUI Bankの円普通預金では0.41%（税引後0.326%）の優遇金利が適用されるので、貯蓄用の普通預金口座として作っておいても損はありません。

 

 

3.4.「MATSUI Bank出金」のやり方

MATSUI Bank出金は、お客様サイト（投資信託口座を含む）、日本株アプリ、スマホサイト等から出金依頼できます。MATSUI Bankアプリからはできません。

 

3.4.1. お客様サイト（PC）の場合

松井証券のお客様サイトからの出金は、ログイン後、上部メニューの「口座管理」＞「MATSUI Bank出金」から行います。

 

 

「MATSUI Bank出金」の画面で出金依頼額（1円以上）を入力後、「同意します」にチェックを入れ、「確認する」をクリックしましょう。

 

 

出金依頼内容を確認したら、登録した携帯番号に認証番号を送信してください（多要素認証の設定が「SMS認証」の場合）。

 

 

届いた認証番号と松井証券の取引暗証番号を入力し、「依頼する」をクリックしたら出金依頼は完了です。

 

次の画像のように、「出金依頼を受け付けました」と表示されるのを確認しましょう。

 

 

 

3.4.2. 日本株アプリの場合

松井証券の「日本株アプリ」から出金する場合は、ログイン後、メニューの「入出金」から行います。

 

 

入出金の画面で「MATSUI Bank出金」をタップしてください。

 

 

MATSUI Bank出金の画面で出金依頼額（1円以上）を入力後、「同意します」にチェックを入れ、「出金する」をタップしましょう。

 

 

出金依頼内容を確認後、お客様サイト（PC）と同様、設定した多要素認証の方法で認証を行います。

 

届いた認証番号と松井証券の取引暗証番号を入力し、「出金を依頼する」をタップしたら完了です。

 

次の画像のように、「MATSUI Bank出金を受付けました」と表示されるのを確認しましょう。

 

 

 

 

・松井証券の「出金方法」に関するよくある質問

 

最後に、松井証券の出金方法に関するよくある質問に5つ回答します。

Q1. 松井証券から出金できない場合、どのような原因が考えられますか？

松井証券から出金できない場合、以下のような原因が考えられます。

 

• 松井証券の登録内容と出金先金融機関の情報が異なる
• 出金限度額を超えた出金依頼
• 出金余力を超えた出金依頼
• 出金依頼の受付時間外
• 出金先金融機関が臨時メンテナンス中

 

松井証券側の問題なのか、出金先金融機関側の問題なのか、エラー内容をご確認ください。

 

Q2. 松井証券から出金できない時間帯はありますか？

次の時間帯は松井証券からの出金依頼ができず、「時間外エラー」と表示されます。

 

• 営業日の15:45～17:00
• 翌営業日の2:15～3:15

上記の時間帯を避け、余裕を持って出金手続きをしてください。

 

Q3. 松井証券からの出金をロックすることはできますか？

松井証券で出金自体をロックすることはできません。ただし、松井証券顧客サポートに連絡すると、出金先金融機関の登録・変更機能にロックをかけることができます。

 

2025年3月から急増した証券口座への不正アクセス問題以降、各社のセキュリティ対策はだいぶ強化されました。しかし、それでも不安な方は、出金先口座を勝手に変更されないようにロックをかけておくことをおすすめします。

 

なお、ロックを解除する場合は、書類を提出して手続きをする必要があります。

 

Q4. 松井証券で出金先の登録ができない場合、どのような原因が考えられますか？

松井証券で出金口座の登録ができない場合、以下のような原因が考えられます。

 

• 出金先金融機関の登録・変更機能にロックをかけたことを忘れた
• 証券口座名義と出金先金融機関口座名義が一致していない
• 松井証券の受付時間外
• 金融機関の支店が統廃合され、支店コードが変更されている
• 法人口座の場合

なお、出金先の金融機関の登録・変更は、郵送や松井証券の顧客サポートに電話をして行うこともできます。

 

Q5. 松井証券の「投資信託口座」からも出金できますか？

MATSUI Bank口座を持っている場合は、投資信託口座から直接MATSUI Bank口座にリアルタイムで出金できます。

 

MATSUI Bank口座を持っていない場合は、投資信託口座から総合口座に振替後、出金依頼をする必要があります。

 

まとめ

 

この記事では、松井証券の出金方法について解説しました。最後に改めて3種類の出金方法の比較表を掲載するので、情報の整理にお役立てください。

 

■松井証券における3種類の「出金方法」の比較表

 

目的に応じて出金方法を選び、松井証券を使いこなしましょう。