(※写真はイメージです/PIXTA)

税務調査の対象となるのは、個人より法人のケースが多いため、「個人事業主であれば安心」だと思っている人もいるかもしれません。しかし税務調査の対象はランダムに選出されているわけではなく、きちんと理由があって選ばれている、と税理士法人松本の代表税理士、松本崇宏氏は言います。今回、個人事業主で税務調査のターゲットとなりやすい人の特徴や、税務調査を回避するためのポイントについて、松本氏が詳しく解説します。

個人事業主が税務調査に入られないための対策

個人事業主が税務調査に入られないように、事前にできる対策はあるのでしょうか。

 

以下のような点を意識し、売上や納税の申告は適正に行うようにしましょう。

 

  • 意図的な不正は行わない
  • 経費を適切に管理する
  • 丁寧に記帳しておく
  • 確定申告は詳しく記載する

 

意図的な不正は行わない

税務調査が入りやすい個人事業主の特徴をお伝えしましたが、これらの個人事業主は無申告や過少申告が疑われています。基本中の基本ではありますが、意図的な不正は絶対に行わないでください。

 

「税金を少なくしたい」「住民税を安くしたい」というような理由で、以下のような不正が行われる場合があります。

 

  • 申告すべき売上を隠す
  • 前年の所得をコピーする
  • 仕事に関係ない経費を計上してしまう
  • 領収書や請求書の捏造

 

上記のような不正はすぐにバレてしまいますので、絶対にやめましょう。

 

経費を適切に管理する

個人事業主は、プライベートと事業の境目が曖昧になりがちなのも事実です。どこまでが経費なのか、どこからがプライベートなのか、といった適切な経費の管理が求められます。

 

曖昧になりがちなものとは、以下のような例が挙げられます。

 

  • 自宅は仕事と無関係なのに家賃を経費にする
  • 事業に無関係の飲食費
  • 福利厚生として個人事業主本人のジム代
  • 衣類の購入
  • エステや脱毛の代金

 

業種によって経費と認められるものもありますが、ボーダーラインが曖昧な経費は注意が必要です。

 

丁寧に記帳しておく

税務調査に誠実に対応するためにも、日々の記帳を丁寧にしておくと安心です。ついつい確定申告シーズンの前で慌てて処理しがちですが、入金があったタイミングで記帳をしておけば記入漏れを防げます。

 

確定申告直前だと焦りもでてきてしまいますので、時間と心の余裕がある時に落ち着いて適正な処理をしておくようにしましょう。

 

確定申告は詳しく記載する

調査員が確定申告書を見たときに、不審に感じる点がないように詳しく記載しておくといいでしょう。「なぜ異常な数値が出ているのか」や、逆に「なぜ毎年同じ金額の計上なのか」という点を丁寧に記載しておけば信頼ある申告書を作成できます。

 

「その他」や「雑費」という項目をできるだけ減らし、内容が伝わるように詳しく記載しておくと安心です。

 

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