一歩間違えば“ハイリスク・ローリターン”になってしまうことも…いま注目を集める「金」と「暗号資産(仮想通貨)」に潜むデメリットとは【元外資系金融エリートが助言】

一歩間違えば“ハイリスク・ローリターン”になってしまうことも…いま注目を集める「金」と「暗号資産(仮想通貨)」に潜むデメリットとは【元外資系金融エリートが助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

通貨が安定しないときに注目される投資先が、金や暗号資産(仮想通貨)です。今こうした商品に投資することは、はたして得策なのでしょうか? 本稿では、金融業界出身の肉乃小路ニクヨ氏による著書『いま必要なお金のお作法 幸せを呼ぶ40のマネープラン』(KADOKAWA)から一部抜粋し、それぞれの特徴とリスクについて詳しく解説します。

暗号資産には「投資のメリット」がほとんどないといえるワケ

通貨が安定しない時の投資先としてもう一つ言われているのが、暗号資産(仮想通貨)です。暗号資産はブロックチェーンと呼ばれる、ネット上にみんなで記録を保管する技術を使って、価値を担保しながら運用をするネット上の資産です。

 

新たな暗号資産を流通させるには、マイニング(採掘)という作業が必要で、金などの実物資産のようにマイニングには上限があり、金などと同様に価値が保全されるのではないかと言われています。

 

ただ、こちらに関しては正直お勧めできません。

 

そもそも市場が大きくないので、ボラティリティと呼ばれる価格変動の幅が大きいことと、利益が出た場合も日本では雑所得扱いで、しっかり税金を持っていかれる仕組みになっているからです。リスクが大きい割に税金を大きく引かれるとリターンも少ないです。

 

となると、投資のメリットをほとんど感じられません。

 

この先、流通量が増えて市場が安定するという可能性や税制が変わる可能性もないことはないので、様子見程度の金額であれば、やってみても良いと思います。

 

アメリカでは暗号資産(仮想通貨)を用いた投資信託やETF(上場投資信託)が承認され、暗号資産(仮想通貨)が値上がり傾向という話もありますが、それを日本人が買うのは難しいようです。

 

またこの先、日本でも投資信託やETFで承認されたら、他の金融分離課税と同様の20.315%の税率になる可能性がありますが、市場が大きくなって、安定的な推移をするようになるまでは難しいと思われます。

 

 

肉乃小路ニクヨ

 

※本記事は肉乃小路ニクヨ氏による著書『いま必要なお金のお作法 幸せを呼ぶ40のマネープラン』(KADOKAWA)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。

 

※本連載は、肉乃小路ニクヨ氏による著書『いま必要なお金のお作法 幸せを呼ぶ40のマネープラン』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

いま必要なお金のお作法 幸せを呼ぶ40のマネープラン

いま必要なお金のお作法 幸せを呼ぶ40のマネープラン

肉乃小路ニクヨ

KADOKAWA

著者は慶應義塾大学を卒業後、証券会社、銀行、保険会社などを渡り歩き、顧客に対し資産の増やし方を分かりやすく提案し続けてきたお金のプロ。超円安の影響で実質賃金が下がり、物価上昇中の日本で、どのようにお金と付き合っ…

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