(※写真はイメージです/PIXTA)

お金に苦労しない人生にするために、20代でできることは何でしょうか? ファイナンシャルプランナーの中村芳子氏は著書『【新NISA・iDeCo対応版】20代のいま、やっておくべきお金のこと』で、お金の基本ルールを知ることだと主張しています。一体どんなルールでしょうか? 本書から詳しく紹介します。

収入の10%貯金で10年後には年収分貯まる。15%貯金なら7年で

実は算数は、お金のセンスに欠かせない。数学ではなく算数の能力だ。次の問題が解けないなら、お金のことはあきらめた方がいいかもしれない。


Q 収入の10%を10年間貯めたら、収入の何%貯まるか(注:利息は考えない)
10%×10年で100%、つまり年収分が貯まることになる。15%なら7年弱で(15% x 7年 =105%)。手取り年収250万円の人が、毎年25万円貯めていくと10年で250万円になる。


すごくないか? 25歳から始めたら、35歳で年収分のお金が手元に残るんだ。利息がつけばもっと多い。10%というのは、誰でもできる金額。1人暮らしだと、自分の給料だけで暮らすのは楽じゃない。だけど10%なら工夫をすれば実行できるはず。いまは苦しいから無理、と言って始めなければ、10年後も貯金はゼロだ。


給料が上がった時、ボーナスが多めだった時に、貯める分を少し増やせば、年収分の貯金はもっと近くなる。本書のシミュレーションでは、ちょっと頑張って15%で試算しているが、まずは10%からでいい。今月からやってみよう。

お金が貯まらない元凶、クレジットカード

「お金が貯まらない」「なぜか毎月赤字?」という人の共通項は、クレジットカードを使っているということだ。銀行の残高がゼロでも、10万円の買い物ができるクレジットカードは、あなたが考えるよりはるかに恐ろしい。


スマホ決済、PAY系、交通系カードも、オートチャージやクレジットカード決済にしていたら同じ仲間だ。「給料20万円だから10%の2万円貯めよう」と決心したとする。現金は18万円でやりくりしても、カードで5万円買い物していたら、月の本当の支出は23万円ということ。


貯金したつもりが実は3万円の赤字! 翌月は13万円(20万円−2万円の貯金−5万円のカード支払い分)で生活しなければならなくなる。これは苦しい。そこでまた3万円をカードで、となってわけがわからなくなる。カード残高はどんどんふくらんでいく。


それでも一括払いならまだいいが、残高が増えると苦しくなって、リボ払いや分割払いに頼ってしまう。これを使い始めると、抜け出すのがますます難しくなる。クレジットカードには利点もあるが、お金が貯められない人、お金の管理が苦手な人は、カードを使うのをやめるべき。クレジットレスの生活に切り替えよう。


クレジットカードの代わりに、デビットカードや、使う前にチャージするプリペイド型のカードやアプリを使えばいい。キャッシュレスの生活を続けられるし、オンラインショッピングもサクサクできる。


これなら、自分が持っている額を超えて使えない。借金じゃないから返済や利息の心配はない。管理が簡単になる。給料日前は苦しいかもしれないが、それをゲーム感覚で乗り切れば、ノルマの貯金はできる。貯金が増えていく。いいことだらけ。まずは、シンプルから始めよう。

 

中村芳子
ファイナンシャルプランナー

※本連載は、中村芳子氏による著書『【新NISA・iDeCo対応版】20代のいま、やっておくべきお金のこと』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・再編集したものです。

【新NISA・iDeCo対応版】20代のいま、やっておくべきお金のこと

【新NISA・iDeCo対応版】20代のいま、やっておくべきお金のこと

中村 芳子

ダイヤモンド社

25歳で貯金ゼロでも、NISAとiDeCo で、ラクラク1億円貯まる! 15万を救った「お金の教科書」が超パワーアップ! 「貯金」「投資」「自己投資」「住まい」「老後」「生活」「仕事」「結婚」「借金」――お金にまつわる気になる…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録