解説:プライバシー権ってなに?
プライバシー権とは、自分の個人情報をコントロールする権利です。自分の名前や住所、家族、学歴や職歴、趣味などの「私的事項」について、勝手に公表されることが許されると、その人の尊厳が侵害され、安心して生活することができません。守られるべき私的事項には「性的指向」「性自認」も含まれます。
特に、性的マイノリティであることを勝手に公表すること、いわゆる「アウティング」は、プライバシー権の侵害であり、絶対に許されません。メッセージアプリでの会話をスクショなどで勝手に第三者に公表することは、その人を傷つけるだけでなく、憲法第13条で保障されるプライバシーの侵害や、刑法の名誉毀損罪に該当する可能性があります。ただし、誰のメッセージなのかわからないように加工してある場合などは、違法にならない可能性が高いでしょう。
上谷 さくら
弁護士(第一東京弁護士会所属)、犯罪被害者支援弁護士フォーラム事務次長
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