人生の三大支出のひとつともいわれるマイホーム購入。いま人気の都内のタワマンをマイホームに選んだ場合、一層大きな支出となるでしょう。ところが購入後、理想と違った……と後悔する人も少なくないようです。本記事ではSさん夫婦の事例とともに、首都圏のタワマンで起きている異変について長岡FP事務所代表の長岡理知氏が解説します。
世帯年収1,330万円の30代夫婦、ドヤ顔で憧れの「湾岸タワマン」をフルローン購入。スカイツリーを窓から眺めニヤけるも…「住人の半数の正体」に唖然【FPが解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

マンション価格の高騰は日本人にとってマイナスでしかない

投資目的……移住目的と目的は違っても、チャイナマネーが都心のタワーマンションの相場を押し上げているのはご存じのとおりです。

 

タワマンの価格高騰は、日本人にとってマイナスでしかありません。日本の首都にあるマンションに、お金持ちの外国人しか住めなくなりつつあるのではないかという危機感を覚える人は多いでしょう。

 

「中国の資本が日本に流入し、それによって税収が得られるので日本にとってもいいことだ」と考える中国人もいるようですが、住宅という生活の基盤の価格が外国人によって高騰していくのはマイナスの要素のほうが大きいはずです。安全保障上の問題も指摘されています。

 

これは外国ではすでに問題となっているようです。シンガポール政府は2023年4月に不動産を購入する際の印紙税を引き上げ、外国人に適用される税率を従来の2倍の60%としました。これによって不動産運用の利回りが低下するため、中国人による「爆買い」が沈静化したという実績があります。外国人の不動産購入に規制を設けていない国は日本を含めごく少数派です。法改正が必要な時期に来ているのかもしれません。

 

住民トラブルも

ではタワマンでの生活の現場の様子はどうでしょうか。

 

残念ながら一部のマンションでは外国人住民との関係性が良好ではなく、ピリピリした雰囲気になっているケースもあります。不動産投資用として購入されたマンションが管理組合の規約に反して外国人向けの民泊にされている場合も散見されます。最近、話題のマンションの近くで大量のキーボックスが発見されたという報道を見たことがある人もいるでしょう。マンションが民泊に使われているのではと噂されていますが、住民にとっては気味が悪くなるはずです。

 

また、あるマンションでは外国人が住む部屋が、ベランダの手摺壁まで吹っ飛ぶような大爆発を起こした事件もありました。マンションが爆発するなど日本人にとっては映画のなかの世界です。生活習慣や価値観が大きく異なる住民がいることによって、不信感と緊張感が広がってしまうことはありえます。

 

タワマンの共有スペースで外国人住民がいつもたむろしていて、怖くて近づけないというケースもあるようです。生活マナーの違いでトラブルになることもあります。高額の住宅ローンを借りてやっと購入した夢のタワーマンションで、外国人とのトラブルが起きてしまったらどうなるでしょうか。事例を紹介していきます。