税金のしくみ~消費税はなぜあるか?~
消費税を導入する前は、給料や稼いだお金から集める所得税と企業から集める法人税が税金の中心でした。しかし、それでは働いている人ばかりに税金の負担がかかってしまいます。さらに、国民が高齢化している日本では、働いている人の数が少なくなっているため、税金が減ってしまう恐れがあります。
そこで、誰からでも税金を集められる消費税が導入されました。消費税は、特定の世代に負担が集中しない公平な税制度とされ、会社が払う法人税や給与から払う所得税と比べて税金額が景気に左右されにくいため、安定した財源なのです。
税金は何に使われる?
税金は皆の生活を支えるために使われています。たとえば、警察署や消防署の活動、ゴミの処理、市役所の仕事、学校や公園、道路や橋、ダムの整備などです。その他、洪水や地震などの災害、戦争が起きたときに国を守ってくれる自衛隊の費用に当てられたり、国の借金を返したりするためにも使用されています。
国に入ってくるお金の種類
国の収入源のうち約60%が税金です。税金の中には、みんなが払っている消費税、働いている人が払う所得税、会社が払う法人税など、いろいろなものがあります。
税金の種類
税金にはいろいろな種類があります。所得税や、法人税、相続税のような国に直接納めるのは直接税、消費税や酒税、たばこ税のような税を納める人と税金を払う人が異なるのは間接税といいます。その中でも、主な税金を紹介します。
国に払う税金
1, 所得税・・・個人の所得(給与など)にかかる税金です。所得が多くなるほど、納める税金も多くなります。
2, 法人税・・・企業などの法人の所得にかかる税金です。所得が多くなるほど、納める税金も多くなります。
3, 消費税・・・商品の販売やサービスの提供にかかる税金です。商品を購入したり、サービスを受けたりした消費者がお店に払い、お店が国に納税します。
4, 相続税・・・人が亡くなった後、お金や土地などの財産を相続するときにかかる税金です。相続した財産が大きいほど納める金額が大きくなります。
地方に払う税金
1, 住民税・・・個人が住んでいる、会社がある都道府県や市区町村に納める税金です。
2, 自動車税・・・自動車を買うとき、もっている間、使うときにかかる税金です。
特別高い消費税とは
お酒やたばこ、ガソリン(揮発油)など、特別にかかる消費税があります。これらを個別消費税といいます。一般的に、個別消費税はふつうの消費税に比べて高い税率になります。
毎年お金をつくっていたらお金は増え続けないの?
100円玉や1,000円札といったお金を現金通貨といい、100円玉のような小銭を硬貨、1,000円札のようなお札を紙幣といいます。
紙幣の枚数は日本銀行が、貨幣の量は政府が決め、世の中に出回るお金が多すぎたり、少なすぎたりしないように調整しています。硬貨は造幣局で、紙幣は国立印刷局でつくっています。そして、お金を世の中に出しているのは、日本銀行です。
1,000円の硬貨ってなに?
1,000円貨には、2025年日本国際博覧会記念貨幣や国立公園制度100周年記念貨幣などがあります。記念貨幣の発行を決めるのは内閣。オリンピックや万国博覧会など、国民みんなでお祝いするようなことがあるとつくられます。
賢い消費者を目指すことが大切
消費税などの税金は、みんなの生活を支えるために使われています。税金の仕組みを知ることで、日常の支出がどこに使われているかを理解できます。無駄遣いを避け、必要なものにお金を使う習慣を身につけましょう。
また、計画的に貯金をして将来に備えることが大切です。税金の役割を理解し、賢い消費者を目指しましょう。
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