※画像はイメージです/PIXTA

世界各地を取材し、幅広いメディアで活躍する池上彰氏。本記事では、広報コンサルタントの三上毅一氏による著書『広報のプロが教えるメディアのトリセツ』(中央経済社)から、池上彰氏へのインタビューより、企業広報の「伝える力」を紐解いていきます。

地方新聞の存在について

なるほど。先ほど、地方新聞も読んでいるとおっしゃっていましたよね。現在、新聞業界はどんどん発行部数が減って、地方新聞の中には経営が苦しいところもあります。けれども、地方新聞は地域の情報をきちんとキャッチして報道しているという点から、私はとても大切な存在だと思っています。

 

池上:まったくその通りだと思います。例えば、宮城県仙台市に本社を置く河北新報は、東北全体の情報をカバーしていますから、東日本大震災の復興状況が現状どうなっているのか把握しやすいです。中国新聞は、広島県の核廃絶への思いや、岸田文雄首相は広島選出ですから、選挙関係の情報もチェックできます。それに、たしかに地方新聞の市場こそは縮小傾向ですが、それぞれの地域への影響力はかなりあります。広報パーソンは、見ておいたほうがいいと思います。

 

私も、長野県の信濃毎日新聞などは読んでいます。


池上:信濃毎日新聞は報道のレベルが非常に高いですよね。私も好きな地方紙の1つです。

 

海外出張時は現地の新聞も購入

そういえば、2022年の米国中間選挙の際、アメリカに長期出張されていましたよね。あのような時は、新聞はどのようにしてチェックされているのですか?  帰国後、まとめて読むのでしょうか。

 

池上:国外にいる時は、日本の新聞は電子版で見るようにしています。同時に、現地の紙の新聞もせっせと買っていますね。
 

アメリカにいた時のことをお話ししますと、小さな売店ではなかなか数が集まらないので、ニューヨークのグランド・セントラル駅まで毎日通いました。そこで、ニューヨーク・タイムズやウォール・ストリート・ジャーナル、イギリスのフィナンシャル・タイムズなどを購入していました。タブロイド紙で言うと、ニューヨーク・ポストやニューヨーク・デイリーニューズもチェックしていましたね。

 

売り場のスタッフの方とすっかり仲良くなり「あなた、こんなに新聞を買っていたら、家が新聞だらけになるでしょう」と、からかわれることもありました。

 

 

三上 毅一

㈱ベンチャー広報

CKO(Chief Knowledge Officer)最高知識責任者

 

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広報のプロが教えるメディアのトリセツ

広報のプロが教えるメディアのトリセツ

三上 毅一

中央経済社

キャリア40年のベテラン広報パーソンが教える5ステップを実践すれば、メディアは動かせる! 取材獲得に悩んだら読むべき1冊。 池上彰氏やメディアへのインタビューも掲載。

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