憲法で定められている「健康で文化的な最低限度の生活」を保障する「生活保護」。厚生労働省『被保護者調査』から、正社員でも生活保護を受ける人たちの実情を紐解いていきます。
平均月33万円だが「47歳サラリーマン」の衝撃の給与額…頑張って働いても「生活保護以下」の地獄

月収で10万円強、年収で200万円を超える給与差…非正規より正社員のほうがやはり安泰

厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、正社員(平均年齢42.6歳)の平均給与は、月収で32.8万円、年収で530.5万円です。一方で、非正規社員(平均年齢50.0歳)の平均給与は、月収で22.1万円、年収で306.4万円。正社員と非正規社員の間には、月収で10万円強、年収で200万円を超える給与差が存在しています。

 

男性正社員と非正規社員の給与を年齢別にみていきましょう。男性正社員の給与は、20代前半で月収22万円、年収で318万円だったのが、年齢と共に増えていき、50代後半で月収43万円、年収で651万円とピークに。30年あまりの間に、月収で20万円ほど、年収で300万円強、昇給します。

 

一方で男性非正規社員の給与は、20代前半で月収20万円、年収で278万円と、正社員を少々下回る程度でしたが、その後も大きく増えることはありません。60代前半で大きく増えていますが、これは60歳定年者が非正社員として再雇用される影響。基本的に非正規社員の給与は、月収で20万円台前半、年収で300万円台前半というのが全世代共通。

 

【年齢別「正社員と非正規社員」の給与推移】

20~24歳:22.8万円(318.5万円)/20.6万円(278.8万円)

25~29歳:26.0万円(389.9万円)/22.6万円(315.4万円)

30~34歳:29.7万円(459.2万円)/23.4万円(328.2万円)

35~39歳:33.8万円(516.1万円)/23.3万円(329.6万円)

40~44歳:37.4万円(571.9万円)/24.4万円(339.3万円)

45~49歳:38.9万円(598.5万円)/24.0万円(335.6万円)

50~54歳:41.4万円(628.5万円)/24.1万円(334.4万円)

55~59歳:43.5万円(651.6万円)/24.7万円(351.3万円)

60~64歳:37.5万円(548.7万円)/28.4万円(428.1万円)

※数値左より男性正社員月収(年収)/男性非正規社員月収(年収)

 

正社員と非正規社員の給与差は想像以上に大きく、多くの人が「できれば正社員」と望むのは当然のことです。