どんなに仲のいい夫婦でもお互いに知らないこと、隠していることは1つ、2つはあるもの。大抵はどうでもいいような「些細なこと」というのがお決まりであるものの、なかにはとんでもないことを隠しているケースも。「これは墓場まで持っていく」と考えていた秘密でも、露呈してしまうこともあるようです。
〈月収58万円〉45歳の年下夫を亡くした48歳妻だったが…「遺族年金の請求」で発覚した〈夫の驚愕の過去〉に呆然「何かの冗談では?」 写真はイメージです/PIXTA

子どものいない夫婦…3歳年下の夫が急逝

伊藤香織さん(仮名・48歳)。40歳のとき、3歳年下の祐介さんとゴールイン。40代で子どものことを考えると、高齢出産となりリスクがある……そんな香織さんに対し、祐介さんは子どもを望まないといい、結婚に至ったといいます。

 

コンサル業の祐介さん、その月収は40代半ばで80万円強。厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、40代半ばとなる大卒サラリーマンの月収の中央値は40.3万円。またコンサル業界に絞ると、41.7万円です。上位25%で55.3万円、上位10%で82.4万円。同年代・同業種のなかでも、祐介さんはトップクラスの高給取りといえる存在。だからでしょうか、香織さん「残り物にはすごい福があったね」と、友人からよくからかわれたのだとか。

 

また結婚生活が夫婦だけだからでしょう。いつまでも新婚のような仲のよさは周囲が呆れるほどだったといいます。しかし、夫婦がいつまでも一緒にいられるわけはなく、いつか別れが来ることは誰もが覚悟していること。それは唐突に起こりました。祐介さん、脳卒中で倒れ、突然の別れが訪れます。

 

――あまりに現実味がなく、しばらく記憶がありません。葬儀の記憶もあいまいで……

 

祐介さんが亡くなってから1週間ほどして、やっと実感がわいてきたという香織さん。初めて泣いたといいます。ただ悲しんでばかりいられないのが現実。いつまでも仕事を休むわけにはいきませんし。色々な手続きもしなければなりません。

 

健康保険の資格喪失届などは祐介さんが勤めていた会社が行ってくれますが、世帯主の変更や国民年金の死亡一時金請求、埋葬料請求など、すべき手続き、したほうがいい手続きは山のようにあります。遺族年金の請求もそう。死亡後5年以内とだいぶ猶予はありますが、時効を過ぎるともらえるものももらえないということに。手続き関連は、一気に片付けるのがセオリーです。