社会保険料の違いをシミュレーションで見てみよう
社会保険料を削減できるというのは、このスキームの最大のメリットです。これまで個人事業主として国民保険で支払っていた保険料を、法人の社会保険に切り替えることで、保険料の負担を少なく、かつ補償を手厚くできます。つまり、一石二鳥ということになります。
これだけではピンとこないかもしれませんので、ざっくりとした数字でシミュレーションをしてみましょう。
まず、「個人事業のみ」の場合の社会保険料は以下になります。なお前提として、「東京都在住、40歳、夫婦二人家族、子供ゼロ、個人事業主としての所得500万円」とします。
<個人事業のみの場合>
社会保険料合計=約90万円
ここで、「マイクロ法人」を作るとどうなるでしょうか。役員報酬額を年72万円に設定し、社保に加入、配偶者を扶養家族にすると、以下のようになります。
社会保険料 約8万円、厚生年金 約20万円
社会保険料合計=約28万円
かなりざっくりとした試算ですが、90万円-28万円で、年間約62万円保険料を減らせる計算になります。10年間続ければ、なんと620万円になります。地域や家族構成などによって計算は異なりますが、このようなイメージです。