法人と自営業のいいとこ取り!社会保険料をガツンと減らすことができる「マイクロ法人」とは?

法人と自営業のいいとこ取り!社会保険料をガツンと減らすことができる「マイクロ法人」とは?
(※写真はイメージです/PIXTA)

近年、フリーランスや個人事業主が増加していますが、ぜひ知っておきたいのが「マイクロ法人」を作ることによる節税対策です。本記事ではマイクロ法人を作ることによってどれぐらい社会保険料が減らせるのかを、具体例と共に辻哲弥氏(税理士法人グランサーズ代表社員)が分かりやすく解説します。

社会保険料の違いをシミュレーションで見てみよう

社会保険料を削減できるというのは、このスキームの最大のメリットです。これまで個人事業主として国民保険で支払っていた保険料を、法人の社会保険に切り替えることで、保険料の負担を少なく、かつ補償を手厚くできます。つまり、一石二鳥ということになります。

 

これだけではピンとこないかもしれませんので、ざっくりとした数字でシミュレーションをしてみましょう。

 

まず、「個人事業のみ」の場合の社会保険料は以下になります。なお前提として、「東京都在住、40歳、夫婦二人家族、子供ゼロ、個人事業主としての所得500万円」とします。

 


<個人事業のみの場合>
国民健康保険料 約50万円、国民年金 約40万円(二人分)
社会保険料合計=約90万円

 

ここで、「マイクロ法人」を作るとどうなるでしょうか。役員報酬額を年72万円に設定し、社保に加入、配偶者を扶養家族にすると、以下のようになります。

 

<マイクロ法人の場合>
個人事業&法人
社会保険料 約8万円、厚生年金 約20万円
社会保険料合計=約28万円

 

かなりざっくりとした試算ですが、90万円-28万円で、年間約62万円保険料を減らせる計算になります。10年間続ければ、なんと620万円になります。地域や家族構成などによって計算は異なりますが、このようなイメージです。

 

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