(※写真はイメージです/PIXTA)

超高齢社会の日本では今後更なる医療費の上昇が見込まれ、保険制度・財源が気になるところです。厚生労働省「令和3(2021)年度 国民医療費の概況」より「国民医療費」についての調査結果を見ていきましょう。

国庫・地方・保険料が担う額は…

続いて「国民医療費」を制度区分別にみていくと、公費負担医療給付分は3兆3,136億円(構成割合7.4%)、医療保険等給付分は20兆5,706億円(同45.7%)、後期高齢者医療給付分は15兆7,246億円(同34.9%)、患者等負担分は5兆4,270億円(同12.1%)となっています。

 

財源別にみると、公費は17兆1,025億円(構成割合38.0%)、そのうち国庫は11兆4,027億円(同25.3%)、地方は5兆6,998億円(同12.7%)となっています。保険料は22兆4,957億円(同50.0%)で、そのうち事業主は9兆7,376億円(同21.6%)、被保険者は12兆7,581億円(同28.3%)です。

 

都道府県(患者住所地)別に人口一人当たり国民医療費をみていくと、高知県が47万1,300円と最も高く、次いで鹿児島県が44万400円、長崎県が43万3,500円となりました。最も低いのは、埼玉県の31万8,100円。次いで千葉県が32万600円、滋賀県が32万1,700円となっています。

 

人口に占める高齢者の割合の大きい地域ほど一人当たり国民医療費は高くなっており、各地方の行政にとっても財源の確保は大きな課題といえるでしょう。

 

今年は団塊の世代(1947~1949年生まれ)が皆75歳以上となり、国民医療費はさらに拡大していくことが予想されます。ますます大きくなるこの課題に対し、政治はどう対応していくのでしょうか。

 

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