今回は、インドのビジネスシーンにおける服装のルールなどについて見ていきます。※本連載は、株式会社インド・ビジネス・センター代表取締役社長・島田卓氏の著書『インドとビジネスをするための鉄則55』(アルク)から一部を抜粋し、インドでビジネスをするための様々な基礎知識をご紹介します。

外見よりビジネス(交渉)の中身が重要!?

Q.ビジネスシーンでの服装はどうすればいいですか?

 

A.基本的には男性はスーツにネクタイですが、人それぞれです。暑い時期はノーネクタイもしくはジャケットなしで長袖シャツにネクタイでも構いません。女性の場合は、パンツスーツが基本です。

 

基本的には、日本と同じように男性はスーツにネクタイと考えていいでしょう。ただ、暑い時期にはノーネクタイでも構いません。ジャケットなしで長袖シャツにネクタイという人も多く見られます。

 

ただし、それはあくまで基本であり、実際のところは本当に人それぞれです。ビジネスシーンでの集合写真を見るとよく分かりますが、ダークスーツでビシっと決めた人の隣にスポーツシャツでほほ笑む人がいたりします。さらには、Tシャツにジーパン姿の人も珍しくありません。てんでんばらばらに個々人が好きな格好をしているのです。

 

男性でも脚は露出しないので、ズボンは長いものを着用してください。足元は革靴のほか、サンダル、スニーカーなどさまざまです。

 

これは堅苦しくない職場だからということではありません。確かにIT業界ではアメリカ同様カジュアルな服装で働く人が目立ちますが、インドでは大臣クラスが出席する式典でもそろってスーツ姿ということはまずありません。民族衣装を身にまとった人、ワイシャツにネクタイの人、ポロシャツの人など、実に個性的です。

 

皆それぞれ好きな服装をしているので、日本のように相手にもきちんとした身なりを求める発想はないといっていいでしょう。いつもスーツ姿の人を訪ねるときは、それに合わせたほうがいいかというと、そうとも限りません。あまり気にしない人が多いので、暑いのに無理をしてスーツとネクタイにこだわることもないでしょう。

 

逆に、日本人の側も相手の服装をあまり気にしないようにすることです。真剣に交渉しようとしている席に、たとえ相手がスポーツシャツで現れたとしても、その人が不真面目だとはいえません。インドにはインドの流儀がありますから、マナー違反だと決めつけるのは見当違いです。要は外見よりビジネス(交渉)の中身だと思ってください。

 

かといって、これまでずっとスーツ姿で働いてきた日本人男性は、カジュアルにしようとすると、かえって落ち着かないかもしれません。特に暑い時期は、最近のクールビズくらいの感覚で、ノーネクタイが普通という線で考えればいいでしょう。

女性はあまり「肌を露出しない」ように注意

女性の場合は、パンツスーツが基本です。どうしてもスカートをはきたい場合は、丈の長いものを選び、座った姿勢でもひざを見せないように気を付けてください。ブラウスやシャツは胸元があまり開いていない、襟の詰まったものを選ぶことです。日本ではまったく問題ない襟ぐりのデザインでも、インドでは奇異の目で見られる恐れがあります。

 

女性は脚だけでなく、ノースリーブで肩を出すのも控えた方がいいでしょう。日差し対策と考え、長袖か七分袖にします。女性が肌を露出すると、同性には不快感を与えますし、異性からは無遠慮な視線を浴び、誘っていると誤解されかねません。身に危険が及ぶことにもつながりますので、くれぐれも注意してください。

 

インドの女性の間では、パンジャビスーツが広く着用されています。もともとパンジャブ地方の民族衣装でしたが、ゆったりとして着やすく活動しやすいことから若い女性を中心に全土に広まりました。サルワールスーツ、サルワールカミーズとも呼ばれます(「サルワール」はズボンを、「カミーズ」はシャツを意味します)。丈の長いチュニック風のトップス、パンツ、ストールの3点セットで、生地はシルク、コットン、ポリエステルなどさまざまです。

 

正式なレセプションでは、フォーマル着用などとドレスコードが招待状に明記されているので、それに従うことです。そこまで格式張っていない場合は、ビジネススーツなど日ごろの仕事用の服装で出かければ問題ありません。

 

高級レストランは欧米ほどドレスコードにうるさくはありませんが、格式ある店にはやはりそれなりの服装がふさわしいといえます。これについても日本のビジネススーツなら十分に通用します。

 

ホームパーティーに招待された場合は、ビジネススーツなどあまりかしこまった服装をしていくとかえって浮いてしまいます。肩ひじ張らないカジュアルウエア、休日向けの服装で出かけるといいでしょう。

 

ただ、反対にインドの人を自宅に招いた場合、こちらに敬意を表する意味合いで、上等のサリーなどを着てくる人もいますので、迎える側の日本人もそれなりの服装で対応する必要があります。

 

現地の人々が日ごろどのような服装をしているかは、地域や業界、職種によっても異なります。できれば前任者や関係者に話を聞き、情報収集をしておくと安心です。

インドとビジネスをするための鉄則55

インドとビジネスをするための鉄則55

島田 卓

アルク

これまでインドとまったく接点がなかったのに、会社から突然インド担当を命じられた! そんなビジネスパーソンが知っておきたい、インド社会の基礎知識、仕事を着実にこなすコツ、マナーやNG行動、インドで生活するための情…

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