長期間にわたって安定的な家賃収入を得られることは、不動産投資の魅力の1つです。この魅力を現実のものにするためには、時間が経っても資産価値が落ちにくい物件を選び、購入することが重要です。そこで本記事では、資産価値が落ちないマンションの特徴とその選び方について解説します。
長期間安定した家賃収入を得られるマンションの「4つの特徴」…値下がりしない不動産投資用物件の選び方 (※写真はイメージです/PIXTA)

中古マンション

意外に思われるかもしれませんが、新築マンションよりも中古マンションを購入するほうが資産価値を維持しやすい傾向があります。一般的に新築のマンションは、初めの売り出し価格が一番高く、その後20年間は値下がりし、それ以降は安定するといわれています。

 

自分が住むのであれば、値下がりするとしても新築物件がいいという考え方はあるでしょう。しかし、賃貸用の投資物件の場合は、新築よりも値崩れしない中古物件を選び、資産価値が落ちないように管理しながら、最終的に「出口」を目指すというのが一番いい選択と考える投資家は多くいます。

 

物件がある地域で需要が高い間取り

マンションが建っているそれぞれの地域には、需要が高い間取りの傾向があります。都心から近い、都心へのアクセスが良好なエリアであれば、若い人や単身世帯の人たちからの需要が高いのでワンルームマンションが人気を集めやすくなります。

 

その一方で、周辺環境や教育環境に恵まれているエリアでは子育て世帯からの人気が高くなるため、ファミリータイプのマンションが軸になるといった具合です。それぞれの地域特性を見極めて需要の高い間取りを選ぶことも、資産価値を維持するうえで重要な視点です。

 

住み心地がいい

不動産オーナーにとっては収益物件であるマンションですが、入居者にとっては自分の家です。住む人の視点で考えると、日当たりや窓からの眺望、階数、部屋の方角などは物件の魅力を決める大切な要素です。これらの要素において入居者から支持されやすい「売り」があるマンションは、資産価値が落ちにくいでしょう。

マンションの資産価値を調べる方法

マンションの資産価値は、株価やFXの為替レートのように現在価格が表示されているわけではないので、マンションの価値を数値化するにはそのための方法を知っておく必要があります。マンションの資産価値を知る方法には、公的なデータから算出する方法と、実勢価格から調べる方法があります。

 

公的データから算出する方法

公的なデータとは、固定資産税評価額や公示地価、路線価などです。これらはいずれも税金に関連するデータです。不動産の所有者には毎年4月ごろに固定資産税法勢通知書が送られてきます。

 

土地は公示地価に対して約6割から7割、建物は再建築費に対して約5割から7割程度の評価額になるため、この評価額からおおよその資産価値を推測することができます。

 

公示地価は国土交通省が、路線価は国税庁がそれぞれ発表する土地の価格データです。いずれも1平方メートルあたりの価格で表示されているので、マンションが建っている地点の地価推移を調べることで資産価値がどう推移しているのかを推測できます。

 

実勢価格から調べる方法

実勢価格から調べる方法は、とてもシンプルです。「SUUMO」や「athome」「LIFULL HOME’S」といった不動産ポータルサイトで該当のマンション名を検索してみて、売りに出ていれば「いくらで売ろうとしているのか」といった相場観がわかります。

 

もっともこれは売却実績ではなく売出し価格なので、実際の売買データから探す方法もあります。国土交通省は「不動産取引価格情報検索」というサービスを提供しており、このサービスを利用すると実際にあった不動産取引のデータを検索できます。

 

該当するマンションの売買情報があれば取引価格が参考になりますし、なかったとしても近隣の類似物件から売却価格(資産価値)を推測することができます。