長期間にわたって安定的な家賃収入を得られることは、不動産投資の魅力の1つです。この魅力を現実のものにするためには、時間が経っても資産価値が落ちにくい物件を選び、購入することが重要です。そこで本記事では、資産価値が落ちないマンションの特徴とその選び方について解説します。
長期間安定した家賃収入を得られるマンションの「4つの特徴」…値下がりしない不動産投資用物件の選び方 (※写真はイメージです/PIXTA)

マンションの資産価値を決める2つの要素

マンションの資産価値を決める要素は多岐にわたりますが、そのなかでも特に大きな要素は「収益価値」と「売却価値」です。この2つは収益マンション物件を評価するうえでとても重要なので、ひとつずつ解説します。

 

1.マンションの収益価値

マンションを賃貸経営したときに得られる収益力に基づいて評価するのが、収益価値です。詳しい解説は割愛しますが、「収益還元法」や「DCF法」といった方法で評価することができます。平たくいいかえると、「そのマンションにどれだけ稼ぐ力があるか」を示すのが収益価値です。

 

この収益価値は、投資用物件でのみ考慮される概念です。自分で住むために不動産を購入する人は物件の収益力を評価する必要がないからです。銀行など金融機関の融資を利用してマンション物件を購入する場合は、金融機関の審査においてマンションの収益価値が重視されます。

 

2.マンションの売却価値

マンションの売却価値とは、「いま売ったらいくらになるか」を示す価値です。資産価値が落ちにくいマンションは、売却価値が落ちにくいマンションと言い換えることもできます。マンションの建物部分は時間の経過とともに劣化するため、どうしても価値が下がっていきます。

 

しかし、土地が劣化することはないため、立地条件に恵まれているマンションは土地の価格が維持、もしくは上昇することによって資産価値が落ちにくくなります。長期的に資産価値が落ちにくいマンションを選ぶには、立地条件に注目しましょう。立地条件についての詳細は、次で解説します。

資産価値が落ちないマンションの特徴

不動産投資家が購入するべき、資産価値が落ちないマンション。理想的なマンション物件を選ぶために、資産価値が落ちないマンションの特徴を項目別に解説します。

 

立地条件がいい

立地条件は、不動産の価値を決める最も重要な要素です。なぜなら、不動産は株式や投資信託のような金融商品と違って、動かすことのできない現物資産だからです。また、似たような物件はあっても同一物件は2つとありません。

 

首都圏の都心部や地方でも主要都市のターミナル駅近くの物件などは、常に人気が高く資産価値が下落しにくい特徴があります。むしろ、値上がりが期待できる物件もあるでしょう。

 

その一方で、人口減少が止まらないような地方や、東京であっても郊外の駅から離れた物件などは、大学や企業の大工場が近いなど、特殊な事情でもない限り、物件価格は下落してしまう可能性が高いです。

 

立地条件がいいといえる物件の特徴は、ほかにもあります。最寄り駅から近いことに加えて、その最寄り駅が特急や急行列車の停車駅だと駅の「格」が高いため、資産価値を押し上げます。

 

現在人口が多いことや今後人口の増加が見込める人気エリアであることも、賃貸経営には追い風です。周辺施設の充実や治安が良好であることなど、住環境に恵まれていることも入居者から支持される要素になるため、資産価値の維持・向上が期待できます。