実家を離れて暮らす大学生のもとに、ある日、父から一本の電話。「元気にしているか?」そんな近況の確認かと思ったら、突然「すまん!」と謝罪。何事でしょうか?
すまない、許してくれ…手取り32万円・50代の父、「東京の大学に通う息子」に懺悔のワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

親元を離れて暮らす大学生の苦境「お金がない…」

厚生労働省、最新の『毎月勤労統計調査』(令和5年7月分)によると、「現金給与総額」は38万0,063円で前年比1.1%の増加。きまって支給する給与≒月収は27万1,540円で前年比1.3%の増加でした。

 

しかし、物価上昇分を加味した実質賃金指数(きまって支給する給与)は2020年平均を100とした指標で97.0、前年同月比マイナス2.5%で、16ヵ月連続のマイナスとなりました。

 

いつまで続くか分からない物価上昇と、実質賃金の低下。それに伴い、私たちの生活はどんよりしています。内閣府による最新の『消費動向調査』(令和5年9月分調査)によると、消費者の今後6ヵ月間の消費動向の見通しを表す「消費者態度指数」は、35.2。「50以上か、50以下か」が基準となりますが、圧倒的に下回っていることから、先行きに不安を覚えている人が相当数いることが分かります。

 

指数を構成する意識指標の中でも低さが際立つのが「耐久消費財の買い時判断」と「暮らし向き」。それぞれ29.0と、32.0となっています。「そろそろ買い替え時かな」というものを買い控え、家計の見通しも悪い……そんな人が大多数を占めています。

 

そんな苦しい状況は大学生も同じようです。全国大学生活協同組合連合会『第58回学生生活実態調査』(調査実施時期:2022年10~11月)で、その生活ぶりをみていきましょう(関連記事:『【のぞき見】いまどき大学生の1ヵ月の家計簿…〈第58回学生生活実態調査より〉』)。

 

まず実家から大学に通う自宅生の毎月のお財布事情について。収入は平均6万4,350円。アルバイトで4万0,910円、小遣いとして1万0,980円を得ています。それに対し支出は平均6万3,580円。毎月の収支は1万6,950円のプラスとなっています。

 

次に実家を離れ大学に通う下宿生の毎月のお財布事情。収入は平均12万4,290円。仕送りで6万7,650円、アルバイトで3万2,340円を得ています。また自宅生に比べて倍近くの奨学金を利用。それに対して支出は12万3,630円。なかでも多くを占めるのが住居費で53,020円となっています。

 

なかでも注目は「下宿生の仕送り」。前年7万1,880円から4,230円のマイナス。下宿生にとって収入の半分近くを占めるだけあり、月4,000円強の減少でも大打撃。特に昨年はまだコロナ禍の影響もあり、アルバイト先が限定され困窮する学生が急増したといいます。