外資系企業の働き方や人事制度について、日系企業のような「上司へのゴマすり」は通用しない「ドライ」なイメージを抱く人は多いのではないでしょうか。しかし実際には、万国共通で「ボスに気に入られる」ことが出世のポイントになるようです。本稿では、東京エグゼクティブ・サーチの代表取締役社長・福留拓人氏が、外資系企業の日本法人でトップに登り詰める人の特徴や、出世する人の共通点について解説します。
「上司へのゴマすり」は万国共通か…外資系企業の日本法人で〈出世する人〉の“意外な特徴”【転職のプロが解説】 （※写真はイメージです／PIXTA）

日系企業と外資系企業の意外な共通点

外資系企業というと冒頭で触れたように評価基準が明確で、政治的玉虫色の判断が存在しない、またガラス張りで厳格な人事評価が行われている印象があります。とくに外資系で勤めたことのない人はそのように考えるかもしれません。

 

もちろんそのような厳しい会社もありますが、なかには日本文化よりドロドロしている例もあり、外国人のボスにウケがよく可愛がられる社員が意外にもシンデレラボーイのように出世するケースもみかけます。これもまた、外資系企業におけるキャリアの隠れた特徴といえるでしょう。

 

外資系企業では、異国・異文化、言語を理解してコミュニケーションする訳ですから、日本語で会話することはほとんどありません。そんな環境下で「ボスに可愛がられる」というのは、誇るべき才能の1つです。

 

ちなみに、外国人上司に評価される性格には次のようなものです。

 

・明朗快活

・懐に飛び込んでいけるコミュニケーション力

・英語が達者で交流のアドバンテージがある

 

昔、クレージーキャッツの「ゴマスリ行進曲」という歌が流行りましたが、「エライヤッチャおだてろ、ゴマすってのせろい」というサビの歌詞は、外資系企業での出世に欠かせないポイントを示唆しています。これは悪口ではなく、外資系企業では外国人エグゼクティブと笑いながら親しく付き合うことが不可欠なのです。

 

とはいえ、日本人と欧米人はコミュニケーションの傾向や嗜好が違うため、日系企業と外資系企業では好かれる人間像も少し違いがあるように思います。しかし、「上司に気に入られた社員は出世が早い」という点は万国共通といえそうです。