不動産投資を始めたいと考える女性が増加しているワケ
老後の備えとして資産形成をしたいと考える人にとって、不動産投資はとても有望な選択肢です。そのため若い世代であっても不動産投資に関心を持つ人は多いのですが、そのなかには女性も多く含まれています。不動産投資を始めたいと考える女性が増えていることには、どんな理由があるのでしょうか。
「独りで生きる女性」の増加
非婚化、晩婚化の流れが進んでいることは多くの方がご存じかと思いますが、それ以外にも男女の寿命差や離婚率の上昇など、さまざまな理由が重なることにより老後に向けて「独りで生きる女性」が増えています。
日本人の平均寿命は2023年のデータで女性が87.09歳、男性が81.05歳であり、平均値だけを見ても6年ほどの差があります。さらに離婚率は上昇を続けており、婚姻件数と離婚件数を比較すると「結婚した夫婦のうち3組に1組は離婚する」というのが半ば常識のように捉えられています。
独りで生きる女性にとって、最大の不安はお金の問題でしょう。パートナーがいればパートナーの収入や年金などを計算に入れることができますが、未婚や離婚、死別などさまざまな理由により独りで生きることになった場合、老後のお金についてもすべて自分でまかなわなければなりません。
生涯未婚率の上昇や平均寿命の延長、そして離婚率の上昇などによって、老後のお金に不安を持っている女性が増えることは、ほぼ間違いないと考えてよいでしょう。
女性の賃金アップ
女性の社会進出に伴い、女性の賃金も少しずつではありますが上昇しています。図表2は厚生労働省が調査・発表している「賃金構造基本統計調査(令和4年)」による賃金の推移ですが、女性の賃金は長期間にわたって右肩上がりの上昇傾向が続いていることがわかります。
特に注目したいのは、男性の賃金が横ばいになっているのに対して女性は依然として右肩上がりになっている点です。女性の賃金アップには、まだまだ上昇余地があると考えてよいでしょう。
女性の賃金(収入)がアップすることにより、不動産投資に参入することへの現実味が増しています。特に前述したように、老後に対する不安を持っている未婚女性が多くなるなかで女性の収入が増えていることは、不動産投資に関心を持つ女性が多くなる背景として大いに考えられます。