残された家族の生活を守る「遺族年金」。受給のためにはさまざまな要件をクリアしている必要があります。しかし、要件を満たしていたと思っていたのに、実は……ということも。みていきましょう。
そして「保険料納付の要件を満たしていない」というケースも。老齢基礎年金を受け取るには、10年の受給資格期間があります。つまり保険料の免除期間や一部免除期間も含めて、10年以上保険料を納めていないと、国民年金がもらえません。これをクリアしたうえで、会社員の経験があれば、厚生年金が上乗せされることになります。
70代妻:うちの旦那は、きちんと国民年金も厚生年金ももらっていたわよ
たとえば、そう主張する、70代の女性。国民年金も厚生年金も受け取っていた夫が亡くなったら、当然、遺族厚生年金をもらえると思うでしょう。しかし遺族厚生年金の受給資格期間は25年以上。つまり保険料免除期間含め、老齢基礎年金としての受給資格期間が25年以上あり、そのうえで厚生年金加入期間が1ヵ月以上なければなりません。老齢基礎年金、老齢厚生年金をもらっていることと、遺族厚生年金がもらえることは、イコールではないのです。
70代妻:30年近く一緒にいたのに……私、あなたのこと何も知らなかったのね
最愛の夫を亡くした後、そんな思いにさいなまされる妻。このようなことが起きないよう、万が一、保険料の未納期間があるなら、解消しておくことがベストです。