※画像はイメージです/PIXTA

優しいスタッフ、気の合う入居者に囲まれた老人ホーム生活は、居心地がよく快適。ところが初めて面会に訪れた長女がホームの対応に激怒したことで状況は一転。きまずい空気が流れてしまうことに。

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自立型ホームは自由に過ごせる場所だから……

長女の感覚では老人ホームでは入居者一人に対して一人のスタッフがつき、単独行動はさせないと思い込んでいたようです。中島さんが入居しているのは自立型と呼ばれる、介護や看護の必要のない人も入居できるホームです。中島さん自身も、前立腺がんで手術経験はありますが今は体の不調もなく、介護の必要はありません。だからこそ、ホームに入居していても自由に外出ができますし、毎日が楽しく過ごせているのです。

 

「いつも、こうなの?」「一人で動いているの?」「誰もサポートしてくれないの?」と矢継ぎ早に質問してくる長女。勘違いを正さなければと思いながらも、聞かれている内容はすべてあっているので「う、う、うん」と曖昧な相槌を打ってしまいました。

内情を知らせていなかったことを後悔

長女は怒り心頭で、中島さんをその場に残したままホームの責任者のところへ直談判に行ってしまいました。数十分後、ホームのスタッフ会議室に呼ばれた中島さん。長女と副施設長、それに担当のコンシェルジュが同席しています。

 

「不満があったら何でもおっしゃってくださいね」と副施設長が口火を切りました。「いや、あの、いつも良くしてもらっています」と答えるのが精いっぱいの中島さん。30分ほど気まずい雰囲気のまま、長女が副施設長にあれこれ質問をしていると、長男が駆けつけてくれました。

 

「姉さん、勘違いしていると思う。父さんは嫌な思いなんかしていないよ」とその場をおさめ、私たちは改めてラウンジに戻りました。長男から施設で私がどれだけ良い思いをしているか話があり、長女もようやく納得してくれましたが、この日を境に、スタッフへの遠慮が生まれてしまったのは否めません。いずれにしても長男と中島さんは、長女にホームの内情を話していなかったことを反省したのです。

 

老人ホームのコンシェルジュをしていると、こうした勘違いによるクレームは比較的よく耳にするケースです。面会に行く人に、状況をよく知る家族がホームの内情を話しておくというのは大切なステップだと感じます。

 

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本連載は、株式会社パセリが運営する「MY介護の広場 老人ホームを探す『高級老人ホーム特集』」内の記事を転載・再編集したものです。

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