手取り収入を増やしたい……サラリーマンであれば、誰もが願うことですが、その実現のためにはいくつか方法があり、「転職」も有力な選択肢。そのなかで「給与を増やしたいなら、やっぱり外資だな」と外資系企業への転職を決める人も。ただ世の中、そこまで甘いものではないようです。みていきましょう。
月収44万円・42歳の大卒・勝ち組サラリーマン…外資系企業へ転職も「給与50%減」の悲劇 (※写真はイメージです/PIXTA)

給与アップを目指し外資系企業に転職したが…

一方で前出のエンワールド・ジャパン社が2021年、外資系企業に転職した経験のある20代~50代の男女400人にアンケート調査を行ったところ、半数以上が転職活動や転職先企業の選択で「後悔したことがある」と回答しています。

 

そのなかで最も多かったのが「転職までのペースが速すぎた」で33.9%、次に「自分の転職ニーズにあっていなかった」が33.3%。想定よりも速いスピードで物事が進んでいったがために、熟考することなく転職を決めてしまい、結果として齟齬が生じてしまった……そんな転職者の後悔が伺えます。

 

外資系企業転職の後悔①給与減

SNS上では外資系企業への転職で失敗したという人のコメントが散見されますが、なかでも多いのが「思ったほど収入が高くなかった」というもの。外資系企業の多くは成果主義で、給与は「基本給+インセンティブ」といったもの。成果が上げられなければ、思ったほどの収入は得られません。

 

――外資に転職して、給与が半減するなんて

 

40代の外資転職組で、そんなコメントも。平均的な大卒サラリーマンであれば、月収44万円から月収22万円にダウンしたということ。自身が仕事で成果を残せなかったという当然の結果であるものの、これは悲劇です。

 

実際に転職で給与アップする人は3割、ダウンする人は3割といわれていますが、それは外資系企業への転職でも当てはまることでしょう。

 

外資系企業転職の後悔②突然の失職

そして外資系ならではといえるのが、突然の日本からの撤退。日本の支社ごとなくなることもありますし、所属部署が撤退することも。このような決定は、日本企業以上にドラスティック。突然「職を失う」ということも決して珍しいものではありません。

 

 

国内企業に見切りをつけて外資へ転職。可能性は無限に広がっているものの、国内企業にはない厳しさがあります。これは投資と同じ、ハイリスク・ハイリターンといったところ。必ず「給与が増える」ものではないことは、肝に銘じておいたほうがいいでしょう。

 

また多くの転職者が「準備不足」を嘆いています。目先の条件に惑わされることなく、企業や仕事内容に関しての情報収集は十分にしておく必要があります。