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2021年「そごう川口店」閉店…あれから2年
かつて、都市のにぎわいの中心にあった百貨店。しかし消費者の百貨店離れや人口構造の変化などにより、凋落の一途を辿っていきました。最盛期には12兆円の市場規模を誇っていましたが、2022年には4兆9812億円までに縮小しています。
この苦境は地方にとどまらず首都圏でも。2023年、東急百貨店本店、高島屋立川店、津田沼パルコと、すでに閉店した百貨店、大型商業施設もあります。再開発に伴う閉店だったり、業務転換して再オープンする予定だったりと、事情はさまざまですが、なかには駅前の一等地ながら、長い間、更地にもならずに予定が見えてこないケースもあります。そのひとつの例が「川口」。
埼玉県南東部、荒川を挟んで東京都と隣接する川口。その中心となる「川口」駅の東口にあった「そごう川口店」は、2021年2月28日に閉店しました。それから2年。今後の予定は未定。ヨドバシカメラが入る可能性について報じられましたが、噂の域を出ていません。延べ床面積が約7万平方メートルの駅前の好立地が未使用なのですから、もったいないのひと言です。
とはいえ「川口」には、よくある「百貨店の閉店→地域経済の地盤沈下」といったお決まりのパターンはなく、そごう跡地以外は特に変わった様子はありません。
「川口」は2020年、2021年と2年連続「本当に住みやすい街」第1位に選ばれた街。JR京浜東北線が通る「川口」駅から「上野」へは20分、「秋葉原」へは25分、「東京」へは30分と、東京都心へ乗り換えなしで30分ほど。東口にも西口にもバスターミナルやタクシー乗り場があり、市内各方面にアクセスすることができます。
百貨店がなくても、駅前にはショッピングスポットが充実。東口にはマルエツや無印良品、図書館などの行政施設などが入る複合商業施設「キュポ・ラ」のほか、徒歩7分ほどのところには80店以上のテナントやシネコンが入るショッピングセンター「アリオ川口」。西口から徒歩7分ほどのところには、ディスカウントストア「オーケー 川口店」。最寄り品であれば、駅前でほぼ揃います。
さらに駅西口には駅前とは思えないほどの自然豊かな公園「川口西公園(リリアパーク)」。そして荒川の河川敷には徒歩20分強。生活圏内にのびのびと遊べる公園等があり、子育て世代には嬉しい限り。
そんな「川口」の住み心地、住民のプラスの評価で多いのは、やはり交通と買い物の利便性が中心。
・東京都心に30分ほどで行けて、通勤に通学に便利
・駅前に商業施設もスーパーも映画館もあり、ひと通りのことはできる
・荒川まで近く、自転車やランニングを楽しめる
一方で、高評価の交通面ではこんなマイナス面も。
・京浜東北線しか選択肢がなく、通勤時間帯は劇込み
・JRが止まると、どこにもいけない