首都圏における中古マンション成約価格は右肩上がりの推移をたどっており、とくに都内のマイホームはどんどん手の届かない存在になりつつあります。しかし、お隣の埼玉県にまで目を向ければ、平均的な収入のサラリーマンであっても十分にマイホーム購入を検討できる“穴場の街”はまだまだ存在します。いま、会社員が買える街…今回は「獨協大学前」に焦点をあてます。
“若者の街”へのイメチェン進む草加市「獨協大学前」…渋谷・新宿・品川へは約1時間、都心勤務サラリーマンのマイホーム検討はアリか? (※写真はイメージです/PIXTA)

\首都圏に全16会場!/
総合住宅展示場「「ハウジングステージ」お近くの会場を探す>>>

駅名に大学名を冠し、「若者が多い街」をアピール

国土交通省『土地白書』によると、2022年の首都圏・新築マンションの1m2当たりの単価は、90万~100万円ほどの高水準で推移しており、中古マンションの平均成約価格も前年比10.5%増の4,276万円。マンション価格は高止まりしており、都心の物件は、中古であってもなかなか手を出しづらい水準になっています。

 

しかし、東京都を飛び出して近隣県にまで目を向ければ、十分に手が出せる穴場の街はまだまだ残っています。たとえば今回取り上げる「獨協大学前」駅エリア。

 

獨協大学前駅は埼玉県草加市に位置する、東武鉄道伊勢崎線の停車駅です。北千住駅までは草加駅で東武伊勢崎線の準急に乗り換えて15分。渋谷駅へは上野駅で銀座線に乗り換えて1時間8分、新宿駅へは秋葉原駅で総武線に乗り換えて1時間3分、品川駅までは北千住駅・上野駅を経由して53分(いずれも平日朝9:00到着を想定)と、都心の主要駅までは概ね1時間程度かかります。「都心へのアクセスは良好」とはいいづらい距離感ですが、毎日の通勤も十分に可能です。

\首都圏に全16会場!/
総合住宅展示場「「ハウジングステージ」お近くの会場を探す>>>

 

駅は1962年に松原団地駅として開業しました。駅名は東洋最大規模といわれた草加松原団地に由来します。草加松原団地は、都内の住宅不足が深刻だった高度成長期に郊外に続々誕生したマンモス団地の1つ。第1期780戸の募集に対して10,725件もの応募が殺到するなど、大きな注目を集めました。

 

A~Dの4地区に分けられていた団地内では、各地区に商店街が設けられ、にぎわいをみせました。しかし、全国の郊外ニュータウンを襲った高齢化の波は草加松原団地にも到達します。商店街では閉店する店が増え始め、また施設が老朽化していたこともあり、2003年から都市再生機構が団地の建替え事業を開始。名称も草加松原団地から『コンフォール松原』に変わりました。

 

現在では駅前には30階建のタワーマンションがそびえ立ち、往時の面影は消えつつあります。

 

17年には、駅名を獨協大学前駅に変更しました。駅名の元になった獨協大学は1964年創立。外国語学部・国際教養学部・経済学部・法学部の4学部を有する大学で、8,000人近くの学生が在籍しています。駅名に大学名を冠することで、「若者が多い街」のイメージを打ち出すねらいがありました。

 

駅周辺をみていきましょう。学生街らしく、駅前にはカラオケやボーリングなど、若者向けの娯楽施設が目立ち、また居酒屋チェーン店など飲食店も充実しています。東口は低層マンションやアパートが多く、その外郭には一戸建てを中心とした住宅街が広がります。

 

また、東口から駅を背にまっすぐ歩くこと3分、綾瀬川沿いには『日本の道100選』にも選ばれた日光街道が延びています。この道が国指定の名勝地「おくのほそ道の風景地」に指定されたのを受け、獨協大学前駅には、「草加松原」という副駅名がつけられました。見事な松並木が続く道の名を副駅名とすることで、観光面でのアピールにもなると期待されています。

 

西口側では、駅と国道4号線の間で再開発が進行中です。23年3月には、大学の目の前に東武鉄道が運営する商業施設『TOBU icourt』が開業。スーパーマーケットの『ヤオコー』をはじめ、歯科・眼科に薬局、『大戸屋』『タリーズコーヒー』等の飲食店など24のテナントが入居し、生活の利便性はぐっと高まりました。

 

\首都圏に全16会場!/
総合住宅展示場「「ハウジングステージ」お近くの会場を探す>>>