(※写真はイメージです/PIXTA)

動画広告は、テキスト・画像・音声・動画の組み合わせによって、短時間で多くの情報を伝えられるWebマーケティング手法です。なかでもSNS動画広告は、「いいね」「シェア」などの機能によって、高い拡散効果が期待できます。今回は、動画広告の一種となる「SNS動画広告」について解説します。SNS動画広告の成功事例をもとに、効果を得るためのポイントを見ていきましょう。

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SNS動画広告の強み

SNS動画広告をはじめとする動画広告の最大の強みは、伝えられる情報量が多いことです。文字や写真・イラストだけでなく、音声やBGMなども取り入れられるため、分かりやすく情報を伝えられ、ターゲットの興味関心を引くことができます。

 

さらに、広告を配信できる媒体が複数ある点も強みといえます。YouTube・Twitter・Instagram・LINEなどのSNSは、多くの人々に利用されています。それぞれの媒体に特性があるため、ターゲット層を狙って動画広告を配信することが可能です。これにより、商品・サービスの認知拡大やリードの獲得が期待できます。

 

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SNS動画広告の成功事例

ここからは、SNS動画広告を活用してWebマーケティングに成功した事例を紹介します。

 

【Audi社】

Audi社は、加速性能が高いスポーツカーの認知拡大と、広告における費用対効果の向上を目的に、YouTubeで動画広告を配信しました。

 

広告の形式には、5秒後にスキップできる「インストリーム広告」を選択し、この5秒間を効果的に活用するために、5秒で完結する動画広告を配信しました。冒頭の3.5秒で時速100kmまで加速する様子を見せて、残りの1.5秒は車種名と企業名を載せています。

 

5秒間の動画を通じてユーザーの興味を惹き付ける構成にしたことで、高い加速性能の印象付けと商材の認知につながりました。

 

また、費用対効果の向上にも成功しています。インストリーム広告における広告費の発生条件は、ユーザーによる30秒以上の視聴(30秒以下のものは最後まで視聴)、または動画広告に対する何らかのアクションです。広告を見たユーザーに最後まで視聴してもらえる動画にしたことで、費用対効果を向上させました。

 

【映画『ワイルド・スピード』】

世界中で高い人気を誇るアクション映画『ワイルド・スピード』の公開にあたって、若年層をターゲットとした市場規模の拡大を目的に、Twitterで動画広告を配信しました。

 

Twitterは若年層のユーザーが多く、いいね・リツイート・ハッシュタグによって拡散・共有がされやすいといった特徴があります。『ワイルド・スピード』の動画広告は、このようなTwitterの特徴を有効活用しています。

 

最初の動画広告では、映画の予告動画を配信して、多くのいいね・リツイートを獲得しました。また、新たな予告動画の投稿とリツイートを条件に含めたキャンペーンを実施して、動画広告の拡散を図りました。

 

映画の公開後も予告動画の投稿を継続しつつ、ハッシュタグ「#ワイスピ泣ける」を用いてレビューツイートや予告動画の試聴を促しました。

 

その結果、5万回を超える動画広告のリツイート・レビューツイートの拡散を実現し、前作における興行収入の170%にのぼる、34億円の興行収入を獲得しています。

 

【マクドナルド】

マクドナルドでは、お得なセットメニューの認知・購買促進を目的として、若年層をターゲットにした動画広告をTikTokで配信しました。

 

TikTokは10代・20代のユーザーが多く、短時間の動画や、音楽に合わせて踊る動画がトレンドになりやすい特徴があります。

 

動画広告には、TikTokで人気のあるインフルエンサーを起用して、店内でよく耳にする音に合わせてダンスしながら、セットメニューを食べる様子を配信しました。この動画広告からハッシュタグチャレンジの「#ティロリチューン」に誘導することによって、わずか23日間で5万件を超えるユーザーが、動画広告を真似た動画を投稿しました。また、動画広告の総再生回数は、23日間で1億回を突破したとされています。

 

このように、インフルエンサーの起用とハッシュタグチャレンジの活用で「#ティロリチューン」がトレンドとなり、セットメニューの認知拡大や購買促進に成功しています。

 

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成功しているSNS動画広告の共通点

ご紹介した3つの成功事例には、どのような共通点があるのでしょうか。ここでは、成功事例の共通点をもとに、SNS動画広告の成功ポイントを2つ解説します。

 

①動画広告の目的が明確になっている

1つ目は、動画広告の目的が明確になっている点です。先ほど紹介した成功事例では、それぞれ以下のような目的が設定されていました。

 

▼SNS動画広告の目的

●Audi社:最後までの広告試聴による認知拡大と費用対効果の向上

●『ワイルド・スピード』:若年層に向けた市場規模の拡大

●マクドナルド:若年層に向けたセットメニューの認知拡大と購買促進

 

このように、SNS動画広告の目的を明確にすることで、ターゲット層が定まり、配信する媒体や動画の構成・コンテンツの方向性を決めやすくなります。その結果、目的達成につながる広告配信ができるようになります。

 

②配信するSNSの特徴を活かしている

2つ目は、配信するSNSの特徴を活かしている点です。今回紹介した成功事例では、SNSの特徴を踏まえた施策を行っています。

 

▼SNSの特徴を活かした施策

・Audi社:スキップ可能な5秒間で興味関心を惹き付ける動画構成

・『ワイルド・スピード』:Twitterの拡散力を活用したキャンペーンの実施

・マクドナルド:ユーザー層に流行しやすいハッシュタグチャレンジの活用

 

ターゲット層の利用者の多いSNSの媒体を選ぶとともに、SNSの特徴を活かしたコンテンツ・キャンペーンを工夫することが、SNS動画広告を成功に導くポイントといえます。

 

 

株式会社シーエムスタッフ

1991年1月設立。「Webマーケティングに強い総合広告代理店」として、WEBだけで完結しないさまざまなメディアを組み合わせたプロモーションを得意とする。

地域を絞り込んだチラシ、ターゲットにあった雑誌媒体の提案。知名度アップ、イメージアップのためのテレビCM、新聞広告。ユーザーに直接触れ合うイベント、サンプリング企画など、様々なプロモーションの組み合わせが可能。

 

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※本連載は、株式会社シーエムスタッフのマーケティングコラム(https://cmstaff.co.jp/column/)を転載したものです。

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