2024年から大幅改正の「新NISA」がすごい。「生涯1,800万円」が非課税、「老後年金2,000万円問題」解消の道筋【税理士・田淵宏明氏が解説】

2024年から大幅改正の「新NISA」がすごい。「生涯1,800万円」が非課税、「老後年金2,000万円問題」解消の道筋【税理士・田淵宏明氏が解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

増税のニュースが続く中、自分や家族の生活を守るために「税」に注目する必要があります。税金の意識が低いサラリーマンは、知らないで損をしていることが多いです。YouTube登録者数約35万人超(2023年3月現在)のYouTuberでもある税理士の田淵宏明氏と、本書で聞き手として登場する平岡直也氏の共著『なんで私の給料からイロイロ引かれるの? 税金弱者サラリーマンのお金の取り戻し方』(KADOKAWA)の中から一部を抜粋して紹介します。

 従来のNISA利用でも、1,800万円の枠はフル活用可能!

 

つみたてNISA vs 一般NISA vs 新NISA

 

[ヒロ税理士]

例えば、保守的に積立枠だけの利用をして月10万円×12ヵ月×15年=1,800万円の投資をするのもよいし、両者を組み合わせてやや積極的に、成長投資240万円×5年=1,200万円と積立月10万円×12ヵ月×5年=600万円の合計1,800万円の投資をするのもよいだろう。

 

一番驚いたのは従来のNISAを利用していたとしても、この1,800万円の枠はフル活用ができるということ! さらに、この1,800万円の限度枠は従来のように一度使えば消滅するものではなく、購入金額ベースで判定し、一度株式等を売却した場合、その枠の再利用が可能! これは史上類を見ないほどの税制改革と言ってもよいだろう。

 

 

[ヒロ税理士]

従来のNISAのお手本となっていた英国のISAでも年間上限額が約330万円なので、それにも勝っている。老後年金2,000万円問題もこれで大部分が解消できるかもしれないね。こんな画期的な税制改正はいままでなかったので、ひょっとしたら近い将来の株式増税の布石かな? と少し疑っている自分もいるが……。

 

もちろん、あまりに枠が広がりすぎたので、そんなに投資するお金ないよ、という人もいるだろう。ここはヒロメソッドをしっかり守っていただき、くれぐれも身の丈以上の投資は禁物! 生涯1,800万円までは非課税なのだから、何も年間上限360万円にこだわる必要はなく、毎月数万円コツコツ投資するのもアリ!

 

若ければ若いほど、この新NISAの活用メリットは大きいと言える! 従来のNISAの非課税期間はそのまま有効なので、それはフル活用し、2024年から新制度を利用すれば非常にお得!

 

ただし、ロールオーバーは不可となっている。従来のNISAについては非課税期間終了後に課税口座への払い出しをするか、一度換金等をした上で移管する必要があるのでご注意を!

 

※ロールオーバー:非課税期間が終了した際に、保有している金融商品を新NISAの非課税投資枠にそのまま移管すること

 

iDeCoは個人型確定拠出年金という、年金の上乗せ制度。なので意外にも死亡時の給付や障害給付もあるのだ! 口座を作り、そこで株や投資信託などの購入する中、買う都度、すべて「控除扱い」になります。年間の掛金上限は、会社員か自営業か……などで異なります。

※本連載は、田淵宏明氏と平岡直也氏の共著『なんで私の給料からイロイロ引かれるの? 税金弱者サラリーマンのお金の取り戻し方』(KADOKAWA)より一部を抜粋し、再編集したものです。

なんで私の給料からイロイロ引かれるの?  税金弱者サラリーマンのお金の取り戻し方

なんで私の給料からイロイロ引かれるの? 税金弱者サラリーマンのお金の取り戻し方

田淵 宏明 平岡 直也

KADOKAWA

増税のニュースが続く中、私たちの生活を守るために、「税」に注目する。税金の意識が低いサラリーマンは、知らないで損をしていることが多い。サラリーマンでも税金が取り戻せる話から、副業、投資などでの税金の扱いなど、失…

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