総務省『令和4年地方公務員給与実態調査結果等』が発表され、最新の地方公務員の給与事情が明らかになりました。みていきましょう。
都道府県「公務員の平均給与」最新ランキング…1位と47位に広がる、同じ公務員でも「月7万円の給与差」 (※写真はイメージです/PIXTA)

都道府県の公務員の給与水準…国家公務員と比べると

また地方公務員の給与を語る際に聞くのが、ラスパイレス指数。これは地方公務員と国家公務員の給料水準を、国家公務員の職員構成を基準として、学歴別、経験年数別に月の平均給料を比較。国家公務員の給与を100とした場合の地方公務員の給料水準を指数で示したものです。つまりラスパイレス指数が100を超えるほど、国家公務員の給料水準より地方公務員の給料水準が高いということになります。

 

都道府県別にみていくと、最もラスパイレス指数が高いのが「静岡県」で102.2。「愛知県」「三重県」「大阪府」「神奈川県」「埼玉」と続きます。一方で最もラスパイレス指数が低いのが「高知県」で95.8。「鹿児島県」「青森県」「宮崎県」「沖縄県」と続きます。ラスパイレス指数が100を超えたのは18都府県。ちょうど100だったのが「宮城県」と「山形県」でした。

 

【都道府県「ラスパイレス指数」上位5、下位5】

1位「静岡県」102.2

2位「愛知県」101.3

3位「三重県」101.3

4位「大阪府」100.7

5位「神奈川県」100.7

6位「埼玉県」100.7

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43位「沖縄県」98.1

44位「宮崎県」97.4

45位「青森県」96.8

46位「鹿児島県」96.3

47位「鳥取県」95.8

 

出所:総務省『令和4年地方公務員給与実態調査結果等』より

 

公務員の給与は民間準拠が基本。民間企業の給与が減少傾向だったため、公務員の給与も軒並み前年割れとなりました。不透明感は強いものの、民間企業の給与は回復傾向にあります。公務員の給与は、民間企業より少し遅れて増加に転じると考えられます。