厚生労働省『令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』が発表され、最新の年金受給額が明らかになりました。地域別の年金事情をみていきましょう。
都道府県「年金受給額」最新ランキング…1位と47位に生じる、老後20年「衝撃の年金格差」 (※写真はイメージです/PIXTA)

厚生年金の平均受給額…月額14万5,665円で前年から減少

厚生労働省『令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、公的年金被保険者数は、6,729万人(2021年末時点)、前年度比27万人の減少でした。そのうち厚生年金の被保険者数(第1~4号)は、4,535万人で、前年度から22万人の増加。また国民年金の被保険者(第1号被保険者、任意加入被保険者を含む)は1,431万人で、前年度から18万人の減少となりました。

 

標準報酬月額の平均は31万8,593円で、前年から5,494円の増加。男女別にみていくと、男性の平均は36万1,563円で、前年から6,331円の増加、女性の平均は25万1,727円で、前年から5,209円の増加となりました。

 

一方、給付状況をみていくと、公的年金受給者数(延べ人数)は7,698万人で、前年から33万人の増加。そのうち厚生年金保険(第1号)受給者数は4,023万人で、前年から28万人の増加。これには、女子の特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢が62歳に引き上げられたことが影響していると考えられます。また平均年金受給額は老齢厚生年金で月額14万5,665円。前年からマイナス480円の減少となりました。

 

国民年金受給者数*は3,614万人で、前年から18万人の増加。平均年金受給額は老齢年金で月額5万6,479円。前年から121円の増加となっています。

 

*旧法国民年金の受給者と新法基礎年金の受給者の合計

 

また老齢厚生年金受給権者、2,772万2,776人のうち、繰り上げ受給を選択しているのは15万5,968人と全体の0.6%、繰り下げ受給を選択しているのは32万2,237人で、全体の1.2%でした。

 

65歳以下の平均年金額をみていくと、男性は60歳で8万8,303円、61歳で9万6,213円、62歳で10万8,082円、63歳で9万0,564円、64歳で9万0,843円、そして65歳以上は16万9,006円で前年から1,385円の減少となりました。女性は60歳で8万0,556円、61歳で8万3,785円、62歳で5万5,371円、63歳で5万1,206円、64歳で4万9,182円、そして65歳以上で10万9,261円で前年から56円の増加となりました。

 

一方、老齢基礎年金受給者(25年以上)3,274万人のうち、繰り上げ受給を選択しているのは355万人で、その平均年金額は月4万3,985円。繰り下げ受給を選択しているのは60万人で、その平均年金額は7万5,260円でした。