ヘルニアでもぎっくり腰でもない…「仕事後の慢性的な腰痛」の正体【専門医が解説】

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ヘルニアでもぎっくり腰でもない…「仕事後の慢性的な腰痛」の正体【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

日々のデスクワークや家事などで身近な腰の痛み。疲れや歳が原因だと考えて放置してしまいがちですが、腰痛は「自然治癒しない」と、横浜町田関節脊椎病院の越宗幸一郎院長はいいます。最悪の場合、下肢の麻痺や膀胱直腸障害などを引き起こすことも……今回は、腰痛のなかでも代表的な症状について、初期症状から予防法まで詳しく解説します。

リハビリが重要…「すべり症」の治療

すべり症の治療には、大きく分けて「保存療法」と「手術療法」の2種類があります。

 

症状がそれほど進行しておらず、日常生活に支障がない場合には、保存治療をします。具体的には、薬物療法や理学療法などを行い、痛みを抑えるために消炎鎮痛剤や神経障害性疼痛治療薬を処方し、理学療法士によるリハビリを行います。

 

特にリハビリが大切で、ストレッチや筋力トレーニングなどを行って腰回りの筋肉を鍛え、腰椎の安定性を高めることが症状の改善につながります。

 

それでも痛みが軽減しない場合には、ブロック注射の治療を併用します。ただし、これらの治療は一時的に症状を軽減する対症療法であり、すべり症を根治するには至りません。

 

そのため、「痛みがひどくて日常生活に支障がある」「排便や排尿が困難である」などの場合には、手術が適応になります。

 

医療の進歩により、低侵襲での手術が可能に

手術の方法は、腰椎のどの部分に異常が見られるかによって方法が異なります。

 

たとえば、腰椎が不安定なことが原因であれば、「分離部固定術」を行います。これは、骨を削るなどして神経の通り道を広げてから、すべりを起こしている背骨部分を、自分の骨やネジなどを用いて固定する方法のこと。これにより腰椎の不安定さが修復され、痛みを軽減することができます。

 

一般的に行われる「後方椎体間固定術(TLIF/PLIF)」は、腰から背中の部分を皮膚切開し、皮下組織や筋肉をよけて腰椎の後面を露出。神経を圧迫している椎弓(ついきゅう)を切除したのち、一部の椎間板を切除して、ケージと呼ばれる充填物を挿入し、スクリューやロットで椎体を固定する方法です。

 

以前は皮膚を20cmくらい切開しなければなりませんでしたが、現在では術式が進化し、傷口が小さく済むので非常に低侵襲で行えるようになりました。

 

また、脊椎の前方から椎間板を取って固定する術式もあり、患者さんの症状に合わせて前方から侵入するか・後方から侵入するかを決定します。

 

手術をすることで、すべりを起こしている腰椎は安定性を取り戻すことができますが、必ずしも再発しないわけではありません。

 

特に気をつけたいのは、手術をした部位の前後の腰椎です(つまり、第4腰椎を手術したなら第3腰椎や第5腰椎に要注意)。

 

そのため、ストレッチや体幹トレーニングを適切に行って腰椎の安定性を高め、再発の予防に努める必要があります。

 

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