「これが英語の教科書?」日本とは異なる教科書の中身
私がベストだと思った出版社の2011年初版の教科書の、学習を進めるためのお話の内容を紹介してみます。
ある日、登場人物たちが遊んでいる公園へ、空から1人の女の子が空飛ぶ自動車に乗って不時着します。その子と一緒に過ごしながら、基本の日常語を習得していきます。お話が第1章から15章まで続いたところで、女の子は空へ帰って行きます。第16章は1年間で学んだことをゲームのように復習して1学年が終わります。学習法の要点をまとめると次のようになります。
教室での授業は1章につき4時間使い、16章を60時間かけて学習します。学習活動の項目が英語の見出しと自国語で説明されていて、活動項目はどの出版社も大体同じです。この出版社の例では、
教科書活動について
1時間目
Look and Listen「絵を見て聞き取ろう」
Listen Up「聞き取りを確認しよう」
Let’s Chant「チャントで勉強」
2時間目
Look and Speak「見て、なぞって言ってみよう」
Speak Up「絵を見て言ってみよう」
Let’s Play「遊びで勉強」
3時間目
Story On「物語で勉強」
Let’s Sing「歌で勉強」
ABC「アルファベットを聞いて、書いてみよう(2学期)」
4時間目
Do It Yourself「確認しましょう」
Do It Together「遊んで、復習」
This and That「文化を見よう」
※「 」内の日本語訳は著者
と書かれています。
CD-ROMについては、
教科書と一緒にCD-ROMタイトルをこのようにつかってね─英語だけでなく、外国語は反復して聞き、音をなぞって覚えていくと、易しく学習することが出来るのです。
という大きな見出しがあり、
教科書と合わせて、提供されているCDタイトルは英語の勉強をするための良い友だちです、次の指示のようにうまく活用しましょう。
(以上、『ELEMENTARY SCHOOL ENGLISH 3』미래엔컬처그룹(未来への文化グループ)2011年刊より)
と案内があり、実生活の場面に沿った役に立つ言語、基礎的な学習が面白くできることが強調して述べられています。
そしてそのCD-ROMタイトルを開くと、ジブリのアニメ映画のようにカラフルで楽しげなタイトル動画が音楽に乗って現れます。
アイコンを順に追ってクリックしていくと、同じフレーズを、アニメの動画、人間が登場する映画、アニメによる物語(教わった英語を使った「お菓子の家」の書き替えなど)、チャント、歌、ゲーム、テストと、手を替え品を替え、いろいろな方法で聞くことができ、リピートして言えるようになったところで、自分の英語を吹き込んで、聞いてみる録音機能も組み込まれています。
1章が終わる頃には、その章で学習する英語の音が耳にこびりついてしまいます。各章の仕上げにはインターネットで調べてみましょう、という課題が出されています。CD-ROMの画面からクリック1つで直にインターネットに接続できるようになっていて、出版社の教育サイトにつながります。
第1章では「日本と中国ではどんな挨拶をするのか調べて発表しましょう」という課題です。その章ごとに関連する課題が出され、いろいろな国の文化について各自がネットで調べて発表するよう仕向けられています。