まるで理解不能…強大すぎる「医学部教授」の権力
大学病院における各診療科(医局)の頂点に君臨する主任教授。テレビドラマ「白い巨塔」ではおなじみになりましたが、主任教授を先頭に、以下准教授・専任講師・助教・大学院生が大名行列のように並んで、ナースステーションを陣取ったあと各部屋に訪問するという摩訶不思議な光景です。
新型コロナウイルス感染症の流行以降、その規模はだいぶ縮小されました。しかし、大学病院の人事システムに関しては、教授を頂点として医局とその関連病院を含め、多くの医局ではヒエラルキー型となっており、結果として「ヒト・金・モノ」はいまだに主任教授の権限によるところが大きいです。
ところが、この20年で医学部の教授の数々の横暴が世間に明るみになり、その立ち位置や魅力は激減し、教授職になって大学の研究・診療・教育を担うという意気込みをもつ若手医師は減少しました。
「気に食わない」…教授の気分ひとつで、1人の人生が左右されていた
以前は、所属する医局員が結婚を決め、その報告を教授にする際には、各医局で決まりごとがありました。その多くでは教授夫妻を仲人に立てるということが一般慣例となっております。
そしてここには「謝礼」があり、医局ごとで異なりますが30~50万円とされておりました。加えて一部の医局では、結婚式を開催するホテル・式場まで指定されるケースもありました。
また別の日に教授夫妻に呼ばれると、「結婚式で準備する内容は、近くで結婚式を挙げられた方からうかがってください」というコメントをいただきます。
この内容としては、主任教授の席の位置やコース料理の内容、前述の金銭に加えて、当日のお車代、前日からの宿泊するホテル代、お車代、教授婦人の着付け・美容室代……など、相当な額を要することもありました。
また、空気が読めない教授の場合、自分を仲人に立てない、あるいは謝礼が不十分であった場合では、なんと結婚式のスピーチにおいて
「ただいま、決まりました人事発表を申し上げます。〇〇先生は、来月から、現在の大学病院から△△病院(新居から100km以上離れてた場所)での勤務となります。ご親族の皆様には、〇〇先生は新天地で新たな人生を歩み、たとえ別居になっても愛をはぐくむことになりますので、何卒よろしくお願い申し上げます」
と平然という人物もおり、会場が震撼し、新郎は戦慄の表情を浮かべていたようです。また、裏で親族を怒鳴り散らして、中座する教授すらいました。
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