肌の「摩擦」には老化以外の弊害が。メラニンが奥に入り込み、美白剤の効果が薄れるという恐ろしい事実【皮膚科医が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

一般皮膚科、小児皮膚科、美容皮膚科の医療を網羅的に提供するクリニックを開業している現役皮膚科ドクターが、皮膚に関する「疾患」「美容」「予防」などについて解説します。今回は、近年増加傾向にある男性患者の「しみのレーザー治療」について。レーザー治療のメカニズムや治療を受けるにあたり気をつけるポイントについて見ていきましょう。

レーザー照射部位はかさぶたになり、やがて剥がれる

しみをレーザー照射により治療する場合は、麻酔のテープを15分ほど貼った後、レーザーを照射していきます。レーザー照射時はゴムで弾かれたような軽い痛みを感じられる方が多いようです。

 

照射と同時に照射部位の皮膚が白色に変化します。これはメラニンがレーザー光により破壊された結果生じるもので、15~30分ほどで消えていきます。

 

患者さんの肌質によっては、赤みやごくわずかな出血を起こすこともありますが、これらは自然に引いていきます。

 

数日以内に照射部位でかさぶたが生じ、1,2週間ほどで、剥がれます。

 

その後1ヵ月ほどすると、しみは再度濃くなります。これは、レーザー照射部位に残っていたメラノサイトの活性化し、炎症後に起こる色素沈着が生じるためです。この時期を過ぎると、ほとんどのしみが半年ほどで消えていきます。

男性の「しみ治療」女性より効果が低い場合がある理由

このような段取りで治療は進みますが、男性患者さんのなかには、治療があまりうまくいかないケースもあります。

 

考えられる理由として、紫外線予防がうまくできなかった。日々のひげ剃りや洗顔時に、レーザー照射部位に刺激が加わっていたなどがあります。

 

男性患者さんのしみを治療をする際にも、女性と同様に治療後の経過や起こりうる有害事象、必要なアフターケアについてしっかりと説明しています。ですが、スキンケアの習慣があまりない患者さんにとっては、言葉が足りなかったのかもしれないという結論にいたりました。スキンケアの知識や日常的な紫外線予防の習慣がまったくない患者さんには、特に、アフターケアによって治療の効果に歴然とした差が現れることをしっかりお伝えする必要性を感じています。

 

では、これまでしみ治療がうまくいかなかった患者さんが、しみを今以上に悪化させないためにはどうしたらいいでしょうか。また、これからしみ治療を受けようとしている方が、治療の効果を最大限に引き出すためにとるべき対策には、一体どういったものがあるでしょうか。ご紹介していきたいと思います。

 

まずは化粧水、日焼け止めなどの基本的なスキンケア用品の選択・使用方法について気軽に皮膚科の医師に相談することおすすめします。

 

しみ治療では、治療中・治療後もスキンケアを頑張っていただく必要があります。

 

毎日ひげ剃りをする習慣があれば、肌は毎日刺激を受けていることが想定されます。
メイクやクレンジングなどで刺激を与えていなくても、肌に多大な負担がかかっている可能性が高いです。

 

また、最近では美容のジェンダーレス化がすすみ、ひげ剃り後に化粧水、外出時に日焼け止めを塗る男性の方も増加傾向にありますが、そういったものを塗ったことがない方は、どんなものをどんなふうに塗ったらよいか、迷いますよね?

 

そんな時は「しみ治療」の治療を行なっている皮膚科で、どんなスキンケア用品や日焼け止めを使用したらよいか相談されてはいかがでしょう。

 

「こんなことを医療機関で相談していいものか」とお思いになる方もいらっしゃるようですが、まったく問題ございません。

 

皮膚科では、スキンケアを普段から行っているけれど、にきびやアトピー性皮膚炎などのトラブルで、スキンケア用品や日焼け止め・メイクアイテムの選択に迷っているという方からの相談もよくお受けしております。

 

ましてや日頃スキンケアに馴染みのない方が迷われるのは当然のことで、遠慮することなくお気軽に相談していただけたらと思います。

 

患者さんそれぞれの肌質にあったスキンケア用品を紹介してもらえるか、病院・クリニックによっては販売しているところもあるかと思います。

 

また、これまで日焼け止めを塗る、化粧水をつけるという習慣のなかった方は一度の説明では頭で理解できても実践まで進めない可能性もあります。

 

美容を楽しんでいるように見える女性も、最初は何も分からないところからスタートして、スキンケア・メイクの仕方を昔は雑誌、今はSNSなどのメディア、そのうちデパートのコスメ売り場のカウンター、エステなどで何度も反復し学習していくものです。

 

不明な点については臆することなく、専門医に相談されることをおすすめします。

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    北参道駅前ひふ科 院長
    日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医 

    愛知医科大学を卒業後、国立国際医療研究センター病院、東京大学医学部附属病院、同愛記念病院にて皮膚科研修を修了。その後、河北総合病院、三楽病院などの総合病院皮膚科で勤務。2021年7月に「北参道駅前ひふ科」を開院。一般皮膚科をはじめ、小児皮膚科、美容皮膚科を設置し、豊富な臨床経験に裏付けられる、幅広い医療を提供している。

    北参道駅前ひふ科
    https://kitasando-hifuka.jp//

    著者紹介

    連載現役皮膚科ドクターが解説。見逃してはいけない!皮膚に現れるさまざまなサイン

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