「コロナかも…?」病院にすぐに連れていくべき?家族はどうする?
コロナ患者あるいは疑われる患者を診察してくれる医療機関は、現在非常に逼迫しており受診するのが困難な状況です。
そもそもコロナウイルス感染症に治療法はなく自身の免疫で治すしかない、そして子どもは、ほとんどが軽症(高熱が出ることはありますが)で済んでしまうので、あわててコロナ外来・発熱外来を受診したところで手だてはありません。
手持ちの解熱剤などで自宅療養をするのが基本であり最も適切な対処法です。抗原検査キットで陽性が出た場合、行政がオンラインで発行している「自主療養届」を利用すれば、医療機関を受診しなくても休学・休職の証明書になります。
家族でコロナ感染者が出た場合、他の家族は「濃厚接触者」という扱いになります。発熱してしまったとしても、感染者と同じ考え方で自主療養をまずはしましょう。
いずれにせよ目に見えて具合が悪い、という状態を除けば基本的にあわてて医療機関に駆け込む必要はありません。栄養をとって良く寝る、風邪ひいたときの対処法と同様です。
子どももワクチンを受けたほうがいい?
現在は5歳以上のお子さんはワクチンを無料で受けることができます。
ワクチンに感染を防ぐ効果はほとんど備わっていませんが、重症化を予防する効果は十分にあります。軽症が多いオミクロン株ですが、子どもでも一定の割合で重症化して入院したり命にかかわったりするケースが報告されています。
たとえ感染したとしても重症化させないため、命を守るため、お子さんのワクチン接種は積極的に検討しましょう。
今後、第8波へ向けて新型コロナウイルスとどう向き合うか
現在第7波の真っ最中で、今後は終息に向かっていくと思われます。しかし、もちろん次の「波」はまた来ます。
そうなったときに自身や子どもたちの身を護るだけの最低限の知識をまず持つことが肝要です。現在の第7波というのはそのための「良い教材」でもあるわけです。
今後コロナはインフルエンザなどと同等な扱いになり、ありふれた風邪ウイルスの1つという位置づけにされ、存在し続けます。残念ながらウイルスが地球上からいなくなることは、ありません。
子どもたちを脅かすのはコロナだけではありません。現在はRSウイルスや手足口病といった様々なウイルスが蔓延していて、子どもたちにとってはコロナよりもこちらの方がはるかに脅威です。またこの冬はインフルエンザの流行が起こると言われています。
コロナだけ恐れればいいわけじゃない、コロナだけ気にしていればいいわけじゃない。感染症はコロナだけじゃない、あまたある感染症の中の1つに過ぎないということ、こういった認識をまず親がしっかりと持って共有する、それがひいては子どもたちの健康を守ることに繋がるのではないかと考えます。