いまや新卒からの生え抜き社員は珍しく、転職が当たり前の昨今。そのなかで「会社に残る人」に大きな負担がかかり、せっかくの門出を喜んであげることができないというパターンが多いようです。アンケート調査から「困った会社の辞め方」についてみていきましょう。
「いい加減にしろ!」と言いたい、上司・同僚・部下「困った会社の辞め方」

1年間で500万人が新しい仕事に就いている

厚生労働省『雇用動向調査』によると、昨年上半期(1月~6月)において、入職者(同一企業内の事業所間の異動も含まれる)は444.49万人。それに対し離職した人は416.78万人。新しく仕事に就く人が27万人ほど上回りました。

 

また業種別にみていくと、入職者数は「医療、福祉」が76.45万人、離職者数は「宿泊業、飲食サービス業」が77.11万人と、最も多くなっています。

 

全常用労働者数に対する入職率と離職率をみていくと、入職率では「生活関連サービス業、娯楽業」21.3%。離職率では「宿泊業、飲食サービス業」15.6%と最も高くなっています。

 

【入職者数・離職者数】

◆就業形態別

一般労働者:入職263.34万人、離職232.37万人

パートタイム:入職181.15万人、離職184.41万人

*同一事業所の一般の労働者より1日の所定労働時間が短い、またはは1日の所定労働時間が同じでも1週の所定労働日数が少ない短時間労働者以外のもの

 

◆男女別

男性:入職206.2万人、離職208.21万人

女性:入職229.87万人、離職223.97万人

 

◆産業別(入職者数、上位5業種)

医療、福祉:入職76.45万人、離職67.00万人

卸売業、小売業:入職68.46万人、離職65.33万人

宿泊業、飲食サービス業:入職59.47万人、離職77.11万人

教育、学習支援業:入職44.84万人、離職43.02万人

製造業:入職40.31万人、離職41.09万人

 

出所:厚生労働省『雇用動向調査』(2021年上半期)より

 

転職入職者だけに絞ってみていくと、20~50代では女性が男性を上回り、10代と60代以降では男性が女性を上回っています。

 

【年齢別、転職入職率】

10代:10.3%、6.8%

20代前半:7.2%、7.6%

20代後半:6.6%、8.0%

30代前半:5.3%、6.5%

30代後半:3.9%、5.8%

40代前半:3.5%、4.5%

40代後半:2.4%、5.0%

50代前半:2.4%、4.7%

50代後半:2.9%、4.0%

60代前半:7.0%、5.5%

 

出所:厚生労働省『雇用動向調査』(2021年上半期)より