FXのもっとも基本となる為替レートの仕組みや見方、変動する要因などを解説する記事で、これから取引を始める方でもFXで利益を出す方法が判り、資金の増やし方が身につきます。相場を予測するにはどんな情報を使うべきか悩む方におすすめです。
FXのレートが変動する原因は?2つの判断材料と円高円安の基礎知識

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「FXの為替レートって何?」

「為替レートはどうして変動するの?」

「為替レートを使って利益を出す方法は?」

といった悩みを解消できる記事です。

 

為替レートとは、2国間で通貨を交換する時の価格のことで、FXではこの変動を利用して利益を狙います。

 

世界中のトレーダーが、経済指標やテクニカル指標などの情報を見て売り買いの注文を出すため、売りたい人と買いたい人が一致するレートは刻一刻と変動します。

 

FXで利益を出しやすくするには、予測どおりにレートが動きやすいタイミング、すなわちより多くのトレーダーと同じ情報・同じ予測が立つポイントに絞って取引するのがポイントです。

 

 

この記事でわかること
・FXの為替レートの仕組み
・レートの為替差益を出す方法
・レートの見方
・レートの変動要因
・為替レートは複数存在する
・初心者におすすめのFX会社

 

そこでこの記事では、為替レートの基本的な仕組みや為替差益を使った取引方法に加え、為替レートの変動を予測するために必要な情報を紹介します。

 

この記事を最後まで読むと、優位性の高いタイミングに絞って取引する手法が身につき、初心者におすすめの口座を開設して取引を始められるので、是非最後まで読んでみてくださいね。

 

目次

FXの為替レートとは?

FXの為替レートとは?.jpg

まずはFXの為替レートの基本を押さえましょう。

 

2国間の通貨を交換するための価格

為替レートとは、日本の通貨(日本円)とアメリカの通貨(米ドル)のように、2国間の通貨を交換する時の価格です。

 

為替レートは買いたい人と売りたい人が一致した価格なので、政治・経済などの状況が変われば通貨の価値も変わります。

 

例えば、2022年4月1日の米ドル円のレートは1米ドル円=122円ほどでしたが、4月19日には1米ドル円=129円まで上昇しました。

 

これは、低金利政策を続ける日本円よりも、政策金利を引き上げる米ドルの方が高い金利が得られるため、米ドルを買う人が増えたのが一因だと考えられます。

 

円高と円安とは

【円高とは】
・外国から見て日本円の価値が高くなる=米ドル円のレートが下落する

【円安とは】
・外国から見て日本円の価値が安くなる=米ドル円のレートが上昇する

 

円高・円安.jpg

 

円高と円安で、アメリカから1,000米ドルのワインを輸入した時に必要な資金を比べてみましよう。

 

円高(例えば1米ドル円=80円)の時は、1,000米ドル×80円=8万円で買えますが、円安(例えば1米ドル円=120円)だと、1,000米ドル×120円=12万円も必要です。

 

つまり、外国からモノを買う時は円高の方が安く買えます。

 

しかしFXにおいては、円高・円安のどちらが利益を出しやすいかは決まっていません。

 

なぜなら、「外貨を借りてきて売る(いわゆる空売り)」と「買い」のどちらからも取引を始められるからです。

 

売りから取引を始めた場合はレートが下がれば、買いから取引を始めた場合はレートが上がれば利益が出せますよ。

FXはレートの為替差益を狙う投資

為替差益とは.jpg

FXは為替レートの変動を利用して利益を狙う投資です。

 

為替レートの変動によって得られる利益を「為替差益」といいます。

 

例えば、1米ドル円=100円の時に1万米ドルを買い、105円に値上がりした時に米ドルを売れば、5万円の利益が出ます。

 

逆に1米ドル円=105円の時に1万米ドルを売り、103円に下がった時に米ドルを買い戻すと、2万円の利益です。

 

このようにFXでは、「安く買って高く売る」あるいは「高く売って安く買い戻す」のいずれかの方法で為替差益を狙います。

 

実際には「レートの上昇を見込んで買う」「下落を見込んで売る」という予測を立てる必要があり、予測を立てるにはレートが変動する要因を理解するのが不可欠です。

 

レートの変動要因は後ほど詳しく紹介します。

 

取引通貨量 1銭(1pips) 5銭(5pips) 10銭(10pips) 50銭(50pips) 1円(100pips)
1000通貨 10円 50円 100円 500円 1000円
2000通貨 20円 100円 200円 1000円 2000円
3000通貨 30円 150円 300円 1500円 3000円
5000通貨 50円 250円 500円 2500円 5000円
1万通貨 100円 500円 1000円 5000円 10000円

FXの為替レートの見方

例として、米ドル円の為替レートの見方を解説しますね。

 

買値と売値

買値と売値

為替レートは買値(Ask)売値(Bid)で構成されます。

 

例えば、米ドル円の為替レートが、

「Bid 108.025円 / Ask 108.030」

だった場合。

 

これは、1米ドル買うには108.030円が必要で、売却すれば1米ドルあたり108.025円もらえるという意味です。

 

売値と買値の差はスプレッドと呼ばれ、FX会社に支払う実質的な手数料です。

 

例えば1,000米ドルを108.030円で買い、すぐに108.025円で売却すると、

1,000米ドル×0.005円=2円

のスプレッドがかかります。

 

為替差益が発生せず、スプレッド分の2円だけ損をしてしまいますね。

 

つまり、FXで利益を出すには、スプレッドを超える値幅で決済する必要があるんです。

 

ちなみにスプレッドはFX会社と通貨ペアによって異なるので、コストを抑えて利益を出しやすくするには少しでもスプレッドが低い業者を選びましょう。

 

各社のスプレッド一覧は下記の記事に載っているので、気になる方は参考にしてくださいね。

 

pipsとは

pipsとは.jpg

pipsはレートの値幅を表す共通の単位で、通貨の最小単位の1%(100分の1)を意味します。

 

FXではさまざまな通貨が取引されるため、統一的な単位であるpipsを用いることで、為替価格の変動幅や損益を計算します。

 

円を含む通貨ペアの場合(クロス円)
1pips = 1円 × 1% = 1銭 = 0.01円

円を含まない通貨ペアの場合(ドルストレート)
1pips = 1セント × 1% = 0.01セント = 0.0001ドル

 

 

また、pipsは「120.967」や「92.352」などと小数第3位まで表示されます。

 

【pipsの単位:クロス円とドルストレート】

  クロス円 ドルストレート
1pips 0.01円 0.0001ドル
10pips 0.1円 0.001ドル
100pips 1円 0.01ドル

 

為替レートが変動する要因

為替レートが変動する要因.jpg

通貨に買い注文が増えればレートは上昇し、逆に売り注文が増えれば下落します。

 

投資家たちはどのようにして買いと売りを決めているの?

 

主に次の2つの要因で決めています。

①経済指標
②テクニカル指標

 

どんな内容なのか詳しく見ていきましょう。

 

経済指標

経済指標とは各国の政府や公的機関などが発表する、経済に関する統計です。

 

物価や金利、景気の先行きを数値化したもので、将来の為替レートの方向性を判断する材料になります。

 

ただし、良好な数値が発表された場合でもレートが下落する場合があります。

 

理由は、数値自体は良好でも市場の期待に届かなかった場合、落胆して売り注文を出すトレーダーが増えるためです。

 

なので、経済指標を売買の判断材料にする時は、単純に指標の数値だけでなく、前年・前月と比較したり、市場の期待感・注目度も知っておく必要があります。

 

【代表的な経済指標】

  どんな指標? 判断材料の例
米雇用統計 「失業率」や「非農業部門雇用者数」など
10項目の指標を発表。
失業率が低下・非農業部門雇用者数が増加
→好景気のため金利引き上げの可能性高まる
→人気が高まって買いが集まり、レート上昇
政策金利 中央銀行が民間銀行にお金を貸し出す際の金利。 政策金利が引き上げられる
→民間銀行の金利やスワップ金利が上昇
→人気が高まって買いが集まり、レート上昇
GDP 国内総生産(Gross Domestic Product)の略。
 一定期間にその国で生産された商品・サービスの付加価値の総額。
GDPが前期比で上昇
→経済活動の活性化・好景気を予想
→通貨に買いが集まり、レート上昇
消費者物価指数 消費者が商品・サービスを購入する時の価格変化を表す指標。
 前年・前月と比較してどのくらい変動したか
(インフレ・デフレ)の傾向が判る。
インフレ傾向が判明
→中央銀行が政策金利を引き上げやすくなる
→民間銀行の金利やスワップ金利が上昇
→人気が高まって買いが集まり、レート上昇

 

経済指標のうち、毎月第一金曜日の夜に発表されるアメリカの雇用統計は特に有名で、世界中のトレーダーが注目しています。

 

雇用統計が発表される前後の時間帯は多くの注文が集中して取引が活発になり、値動きも不規則で荒くなりがちです。

 

一瞬で大きな含み損が出る場合があるので、指標発表後は値動きが落ち着くまで取引するのは控えるのが無難ですよ。

 

 

テクニカル指標

テクニカル指標は、過去の為替レートのデータを利用して、相場のトレンド過熱感などをチャートに表示したものです。

 

テクニカル指標の数値やローソク足との位置関係から、売買のサインを読みます。

 

【代表的なテクニカル指標】

  どんな指標? 判断材料の例
移動平均線 ・過去の一定期間の為替レートの平均値を表示。
・短期・中期・長期の3本の線の傾きや、
ローソク足との位置関係からトレンドを読む。
・ゴールデンクロス(短期線が長期線を上に抜ける)の発生
→上昇のサイン
・デッドクロス(短期線が長期線を下に抜ける)の発生
→下落のサイン
ボリンジャーバンド 移動平均線を中心に、上下に引いた±3σのバンドと
ローソク足との位置関係から、相場の過熱感を読む。
・ローソク足が+2σに到達
→買われすぎのため反落を予想し売りエントリー
・ローソク足が-2σに到達
→売られすぎのため反発を予想し買いエントリー

 

世界中のトレーダーが同じ分析により同じ予想をして取引することで、予想どおりに為替レートが動きやすくなるのが特徴です。

 

為替レートは複数存在する

為替レートは複数存在する.jpg

FX以外にも2種類の為替レートが使われます。

 

①仲値
②銀行・両替所の為替レート

 

FX会社のレートとは数値が違うので、混同しないよう気をつけてくださいね。

 

仲値

仲値(なかね)とは、銀行などの金融機関が毎日午前9:55の為替レートをもとに午前10:00に発表する1日の基準となるレートをいいます。

 

為替レートは刻一刻と変動するため、取引の度にレートを調べて計算するのは大変です。

 

そこで、一定時刻のレート(仲値)を基準としてその日の取引レートを決め、計算を簡単にするための制度です。

 

ちなみに仲値は、その日のうちに為替レートが1円以上変動した場合「公表停止」となり、再度仲値が定められます。

 

【ゴトー日と仲値】

毎月5と10がつく日(ゴトー日)は、取引先への決済を米ドル建てで行うために、円を売って米ドルを買う日本の輸入企業が増え、米ドルの需要が高まります。

 

その結果、円に対して米ドルの価値が高まり、米ドル円のレートが上昇しやすいです。

仲値クセ.jpg

 

過去の仲値は下記リンクから日本銀行のHPで確認できますよ。

日本銀行「外国為替市況(日次)一覧」:外国為替市況(日次) : 日本銀行 Bank of Japan (boj.or.jp)

 

銀行・両替所の為替レート

銀行や両替所は、仲値に手数料を加えたレートを使って取引しています。

 

加えられる手数料としては、米ドル1円、ユーロ1.5円、豪ドル2円が一般的です。

 

例えば、米ドル円の仲値が99円の時、銀行(両替所)で1万円を米ドルに替えると

1万円÷(99円+1円)=100米ドル

がもらえます。

 

一方、100米ドルを円に替える時は

100米ドル×(99円-1円)=9,800円

になります。

 

1万円と9,800円の差額である200円が、銀行(両替所)の手数料です。

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まとめ

上記で紹介した「FXの為替レートの仕組み」を理解すれば、レートの読み方や為替差益の出し方が身につき、今後の取引に生かせるでしょう。

 

最後にもう一度、内容を確認しましょう。

為替レートは2国間の通貨を交換するための価格
FXではレートの変動を利用して利益を狙う
・為替レートは需要の増減によって変動する
・通貨の需要は、国の経済状況などが大きく関係する
・ゴトー日の仲値発表時はドル円は上昇しやすい

レートが変動する要因を把握し、多くのトレーダーと同じ予想を立てると有利

 

世界には非常に多くの情報が飛び交っているので、どの情報がどの程度為替レートに影響するかが判りにくい面があります。

 

どの情報をもとに予測を立てればいいか迷った時は、「経済指標」と「テクニカル指標」の中からメジャーなものや話題になっている情報をピックアップすれば、的中率の高い判断ができるでしょう。

 

普段からテレビやネットのニュースをこまめにチェックして、情報収集する癖をつけるといいですね。

 

最後までお読み頂きありがとうございました!

 

参考元