日本のサラリーマンの平均月給は33万円、手取りは25万円程度だが…
年齢共に給料は増え続け、50代でピーク、60歳定年を境に、収入は3割減となる……これが現在のサラリーマンの平均的な給与事情。男性会社員の場合、平均月給は33万7,200円です。
月給がそのまま手にする金額ではないことは、誰もが嫌というほど分かっていることでしょう。
会社員の給与から天引きされるのは「厚生年金」「雇用保険」「健康保険」「所得税・住民税」、さらに40歳になると「介護保険」の6項目。これらを引くと、33万円ほどの月給であれば、7万~8万円ほど引かれ、手取りは25万円程度になります。
この事実に、会社員であれば一度はため息したことがあるはず。しかしそんなため息、さらに深くなる可能性があります。
総務省『家計調査』(2021年)をみていくと、世帯の手取り(可処分所得)は49万2,681円。それに対し、税金や社会保険料などの非消費支出は、11万2,634円。そのうち、直接税は47,242円、社会保険料は65,331円。20年前の2000年と比較すると、直接税は2割弱の増加、社会保障費は3割強の増加となっています。
つまり、税金や保険料の負担はこの20年で2~3割増えているということです。なぜこのようなことになっているのかといえば、少子高齢化。高齢者は社会で支えるのが原則ですが、支える現役世代の割合が減っているわけですから、保険料や税金を増やすしかありません。
現在高齢化率は30%程度ですが、さらにその割合は上昇し、2040年には35%に達すると予測されています。つまり月給が同じであれば、手取り額は確実に減るということです。
給与は増えず、でも天引き額は減るばかり……会社員でいることが辛くなりそうです。