(※写真はイメージです/PIXTA)

「ビッグマック指数」が年々低下していて、日本経済の停滞が懸念されています。すでに中国、韓国より低下し、「安い日本」の象徴となっています。世界各国のビックマック指数をみてみましょう。

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各国の物価を測る「ビッグマック指数」

いま日本の「ビックマック指数」の低下に注目が集まっています。

 

ビッグマック指数(Big Mac index:BMI)とは、各国の経済力を測るための指数です。世界のマクドナルド店舗で販売されているビッグマック1個の価格を比較することで算出されます。

 

日本は57ヵ国中33位。中国、韓国よりも低くなっているのをご存じでしょうか。

 

出典:The Economist「Big Mac index」
出典:The Economist「Big Mac index」※2022年1月時点のデータ(1ドル=115.23円)

【画像】「ビッグマック指数」世界のビッグマック価格ランキング

 

ビッグマック指数が最も高い国はスイスで、ビッグマック1個の価格が6.98ドル。続いてノルウェー(6.39ドル)、アメリカ(5.81ドル)、スウェーデン(5.78ドル)、ウルグアイ(5.43ドル)、イスラエル(5.35ドル)、カナダ(5.32ドル)、ベネズエラ(5.06ドル)ユーロ圏(4.95ドル)デンマーク(4.95ドル)がトップ10を形成しています。

 

アジアでは、シンガポール(4.36ドル)15位、タイ(3.84ドル)25位、中国(3.83ドル)26位、韓国(3.82ドル)27位。日本は3.38ドルの33位に沈んでいます。

 

ビックマック指数はイギリスの経済専門誌『エコノミスト(Economist)』によって1986年9月に考案されて以来、同誌で毎年6月と12月の2回公表されています。

 

世界中でほぼ同一品質のものが販売されています。厳密には各国で多少異なりますが、原材料費や店舗の光熱費、店員の賃金などが価格に反映されているビッグマックは、商品を販売している国の総合的な通貨の購買力を比較するのにふさわしいと考えられています。

 

同じように、購買力を比較するための経済指標として、「スターバックス指数(Starbucks Index)」があります。このスターバックス指数では、世界76都市で販売されている、トールサイズのスターバックスラテの値段を基準にして、各国の通貨の購買力平価を比較するものです。

 

ビッグマック指数の計算方法は下記。

 

ある国のビッグマックの価格(現地通貨価格)を米国のビッグマックの価格で割って算出します。日本の場合を例にとると、ビッグマックの販売価格(日本:390円、米国:5.81米ドル)、為替レート1ドル=115.23円の場合。

 

390(円)÷5.81(米ドル)÷115.23≒0.582

(0.582-1)×100=△41.74

日本のビッグマック指数は△41.74%

 

2022年に入って、より円安が進んだ日本。ちなみに1米ドル=126円で計算すると、△46.45%と、40位のハンガリーに並びます。

 

実は、日本のビッグマック指数のランキングは、年々低下しています。例えば、2000年のランキングでは日本は5位でした。この時、日本のビッグマック価格は294円で、アメリカは8位で2.51ドルでした。この時の為替相場は約107円なので、アメリカで食べるビッグマックは268円だったことになります。

 

2000年当時、アメリカ人が日本に来てビックマックを買えば、「日本は物価が高い国だ」と感じ、逆に、日本人がアメリカに行けば、「物価が安い国だ」と感じたはずです。それが現在は逆転して、その差がどんどん広がっています。

 

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