松井証券の手数料(株式取引、信用取引、デイトレード、米国株、投資信託)について紹介。また、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券の株式手数料とも比較。証券会社出身のSGO編集者が解説します。
松井証券の「手数料」は高いのか?…主要ネット証券と比較して解説

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100年以上の歴史があり、日本で初めてインターネット取引を始めた松井証券。最近は、株主優待名人の桐谷広人さんが松井証券で取引をしていることでも知られ、根強いファンが多いのも特徴です。

 

本記事では、「他社と比較して松井証券の手数料ってどうなの?」と思っている方に、松井証券の各種取引の手数料について解説します。

 

これから松井証券での取引を検討している方や、すでに松井証券で取引していて他社と比較したいという方も、ぜひお役立てください。

 

はじめに:松井証券は25歳以下の「株式取引手数料」が無料!

松井証券は25歳以下の「株式現物手数料」が無料!
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

25歳以下の方は、松井証券の国内株式取引(現物・信用)手数料が無料になります。

 

1日に何十回取引をしても手数料0円なので、大学生や社会人になったばかりでこれから株式投資を始めたいと思っている方や、デイトレードの経験を積みたいと考えている方に、松井証券は特におすすめです。

 

そのため、25歳以下の方で、どこのネット証券の手数料が一番安いかを知りたい人は、松井証券を選んでおけばコストについては気にする必要はありません。

 

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1. 松井証券の「株式現物取引」手数料

松井証券の「株式現物取引」手数料
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

多くのネット証券では、2つの手数料体系を用意しており、ユーザーは事前にどちらかを決めて取引をするケースが一般的です。2つの手数料体系とは、以下のパターン。

 

  1. 「1回の約定代金」ごとに手数料がかかる
  2. 「1日の約定代金の合計」に対して手数料がかかる

 

しかし、松井証券の株式現物取引の場合は、1日の約定代金の合計で手数料が決まる1つのコースだけ(=「ボックスレート」)そのため、どちらの手数料コースのほうが安いかを考える必要がなく、シンプルです。

 

しかも、1日の約定代金の合計が50万円までなら手数料無料。東証に上場する約94%の銘柄が50万以下で買えるとされているので、松井証券なら、ほとんどの銘柄を無料で買うことができます。

 

■松井証券の「株式現物取引」手数料

1日の約定金額合計 手数料(税込)
50万円まで 無料
100万円まで 1,100円
200万円まで 2,200円
以降、100万円増えるごとに 1,100円加算
1億円超 110,000円(上限)

 

■手数料が引かれるタイミングについて

1日の約定代金の合計に対して手数料が決まる松井証券では、常に買付余力から手数料分1,100円(税込)を預かる形をとっています。そして、取引が終了した17時以降に1日の約定代金に応じた手数料を算出し、1,100円から調整します(手数料が無料だった場合は返金、多ければ追加徴収)。

 

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2. 松井証券の「信用取引」手数料

信用取引のイメージ図
■信用取引とは (引用:松井証券

 

信用取引とは、入金額の約3倍の金額まで取引ができる、やや上級社向けの株式取引です。松井証券の信用取引手数料も、現物取引と同様、ボックスレートを採用しています。

 

■松井証券の「信用取引」手数料

1日の約定金額合計
(現物取引+信用取引)
手数料(税込)
50万円まで 無料
100万円まで 1,100円
200万円まで 2,200円
以降、100万円増えるごとに 1,100円加算
1億円超 110,000円(上限)

 

信用取引の手数料体系は現物取引と同じですが、現物取引と信用取引を合わせた1日の約定代金に対して手数料が決まる点にご注意ください。

 

なお、信用取引の種類には「制度信用取引・無期限信用取引」「短期信用取引」があります。しかし、初心者がいきなり信用取引をすることはできないうえ、細かい違いを今理解しようとすると混乱します。

 

どの信用取引の種類でも手数料は同じなので、ここでは、松井証券の現物取引と信用取引の手数料体系は同じ、と理解しておくだけで充分です。

 

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3. デイトレード専用「一日信用取引」の手数料

松井証券のデイトレード専用「一日信用取引」の手数料
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

信用取引の種類には複数あるとお伝えしましたが、「一日信用取引」は別で解説しておきます。

 

一日信用取引は、一日という短期のなかで売買を完結させる信用取引のことで、翌日に持ち越すことはありません。

 

松井証券の一日信用取引の売買手数料は無料で、一日のうちに何十回何百回と売買を繰り返して小さな利益を積み重ねるデイトレーダーに特におすすめです。

 

ただし、売買に関する手数料が無料というだけで、完全無料ではありません。信用取引は、本来保有していない株式を借りて売買する特殊な取引なので、貸してくれたお礼として「金利貸株料」という手数料を払う必要があります。

 

ただし、金利は「年利」で表され、一日に換算すると金利(手数料)はわずかです。

 

そのため、デイトレードをするなら、現物取引で1回の取引ごとに手数料を払ったり、1日の約定代金に対して手数料を払ったりするより、松井証券の一日信用取引を利用したほうがコストが安くなるケースが多いです。

 

ただし、デイトレードは基本的には一日中パソコンに張り付いてトレードを繰り返す難易度が高い取引手法なので、初心者にはおすすめしません。

 

■松井証券の「一日信用取引」手数料

手数料
(デイトレ時)
0円
金利/貸株料
(デイトレ時)
1注文あたりの約定金額
100万円以上
年利0%
1注文あたりの約定金額
100万円未満
年利1.8%

 

1注文あたりの約定代金が100万円以上の銘柄の場合は年利0%ですが、株価が1万円を超えるような銘柄(値がさ株)は、取引をする人が少なくて株価の値動きが激しいので、トレードするときは気をつけましょう。

 

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4. 松井証券の「投資信託」手数料

松井証券の「投資信託」手数料
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

購入時手数料がかかる投資信託もあるなか、松井証券は購入時手数料が無料の投資信託しか扱っていません。そのため、松井証券なら、低コストで資産形成を始められます。

 

しかし、信託報酬(投資信託の運用や管理にかかるコスト)はファンドごとに決められているので、どこの証券会社で購入しても、必ず同じ金額がかかります。そのため、投資信託を購入(保有)するにあたり、コストは一切かからないというわけではないので、ご注意ください。

 

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5. 松井証券の「米国株取引」手数料

松井証券の「米国株」手数料
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

松井証券でも、2022年2月より米国株取引ができるようになりました。

 

購入できる銘柄はまだ約500銘柄と他社より少ないですが、マイクロソフトやアップル、アマゾン、メタ(旧フェイスブック)などの有名企業は網羅しています。そのため、米国株式をメインで取引する方でない限り、サービスとしては充分といえるでしょう。

 

■松井証券の「米国株取引」手数料

取引手数料 約定代金×0.45%(税込0.495%)
上限手数料 20米ドル(税込22米ドル)

 

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6. SBI証券や楽天証券などの主要ネット証券と手数料を比較

ここまで、松井証券の様々な商品・サービスの手数料を見てきました。しかし、個人投資家が証券会社を選ぶうえで重視するのは、株式取引手数料でしょう。

 

そこで本章では、松井証券とSBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券の主要ネット証券5社の「株式現物手数料」を比較していきます。

 

ただし、松井証券の手数料は、1日の約定代金の合計に対して決まるコースしかないため、他社でも同様の手数料体系と比べます(すべて税込)。

 

※SBI証券と楽天証券は、2023年10月より手数料無料

※松井証券とマネックス証券は、2024年より新NISA口座のみ手数料無料

 

■主要ネット証券5社の「株式現物取引」手数料

※1日の約定代金に対して手数料が決まるコースどうしで比較

1日の約定金額合計 松井証券 SBI証券 楽天証券 マネックス証券 auカブコム証券
50万円まで 無料 無料 無料 550円 無料
100万円まで 1,100円
200万円まで 2,200円 1,238円 2,200円 2,750円 2,200円
300万円まで 3,300円 1,691円 3,300円 3,300円
400万円まで 4,400円 1,986円 4,400円 5,500円 4,400円
500万円まで 5,500円 2,281円 5,500円 5,500円
600万円まで 6,600円 2,576円 6,600円 6,600円
700万円まで 7,700円 2,871円 7,700円 8,250円 7,700円
800万円まで 8,800円 3,166円 8,800円 8,800円
900万円まで 9,900円 3,461円 9,900円 9,900円
以降、約定代金
100万円ごとに
加算される手数料
+1,100円 +295円 +1,100円 +2,750円
(300万円ごと)
+1,100円

 

【各証券会社の手数料コース】

  • SBI証券…アクティブプラン
  • 楽天証券…いちにち定額コース
  • マネックス証券…一日定額手数料コース
  • auカブコム証券…1日定額手数料コース

 

ご覧のように、1日の約定代金の合計に対して手数料が決まるコースでは、SBI証券が最も安くなります。

 

松井証券の手数料は、楽天証券、auカブコム証券とほぼ同じなので、一部で「松井証券の手数料は高い」といわれていますが、他社と比較して決して高くはないことがわかります。

 

また、松井証券は1日の約定代金の合計が50万円までなら手数料無料なので、初心者の方や、年に数回しか取引をしない長期投資家は、松井証券でもコストゼロで取引できます。

 

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7.「松井証券の手数料」に関するよくある質問

「松井証券の手数料」に関するQ&A
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

最後に、松井証券の手数料に関するよくある質問5つに回答していきます。

Q1. 松井証券の手数料はいつ引かれますか?

1日の約定代金の合計に対して手数料が決まる松井証券では、常に買付余力から手数料分1,100円(税込)を預かる形をとっています。取引終了後の17時以降に1日の約定代金に応じた手数料を算出し、1,100円から調整します。

 

具体的には、実際の手数料が無料だった場合は1,100円を返金。1,100円だった場合は1,100円をそのまま徴収。1,100円より多ければ、差額分を追加で徴収します。

 

Q2. 実際にかかった手数料の確認方法を教えてください。

上部メニューの「資産状況」を選択し、「取引照会」のなかの「取引履歴」から確認できます。

 

Q3. 1日の約定代金がちょうど100万円の場合の手数料を教えてください。

1日の約定代金がぴったり100万円の場合、200万までのボックスレートが適用され、手数料は2,200円(税込)です。

 

Q4. 松井証券は、口座管理手数料はかかりますか?

松井証券に限らず、ほとんどの証券会社の口座管理手数料は無料です。

 

Q5. なぜ松井証券は25歳以下の手数料を無料にしているのですか?

就職、転職、結婚、出産、子育てなどの大きなライフイベントを迎える若年層の資産形成を応援し、26歳以降も自社で取引をしてもらいたい意図があると考えられます。

 

8.「松井証券の手数料」まとめ

「松井証券の手数料」まとめ
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

この記事では、松井証券の手数料について解説しました。最後に、この記事のポイントをまとめておきます。

 

■松井証券の手数料のポイント

  • 1日の約定代金の合計に対して手数料が決まるコースのみ
  • 1日の約定代金の合計が50万円までは無料(現物)
  • 25歳以下は国内株式取引(現物・信用)手数料が無料
  • デイトレ向けの「一日信用取引」の手数料は無料
  • 投資信託の購入時手数料はすべて無料

 

松井証券は、サービスのバランスがとれた、老若男女問わずにおすすめできるネット証券です。どこの証券会社で口座を作ろうか迷っている方は、選択肢の一つとしてご検討ください。

 

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