うつ病ではなく「双極性障害」であるサイン【専門医が解説】

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うつ病ではなく「双極性障害」であるサイン【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

「眠れない」「気分が落ち込む」……このような症状があった際、多くの人がまっさきに思い浮かぶのは「うつ病」でしょう。しかし、ブレインケアクリニックの今野裕之名誉院長は、これらの症状について「うつ病以外にも多くの可能性が考えられる」といいます。今回はそのなかでも、うつ病と間違われやすい「双極性障害」についてみていきます。

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うつ病以外にも多くの可能性がある「気分の落ち込み」

ある女性は眉間にしわを寄せ、本当に辛そうな様子でした。「1日中気持ちが沈んで苦しい」「不安と焦りで身の置き所がない」「布団に入っても何時間も眠れない」……そんな訴えを何度も繰り返していました。じっとしていることが苦しいのか、たびたび身をよじるように座る姿勢を変えています。

 

身近な人がもしこのようになったら、あなたはどんな病気を思い浮かべるでしょうか。多くの場合、その訴える内容からまず「うつ病」を想像するのではないかと思います。

 

しかし、気持ちの落ち込みや不安、不眠といった症状はうつ病だけにおこるものではありません。うつ病以外の心の病気だけではなく、身体の病気や薬による反応などによっても起こります。

 

今回はそのなかでも、うつ病とよく間違われやすい「双極性障害」について詳しく解説していきます。

「うつ状態」と「躁状態」…双極性障害の具体的な症状

双極性障害は「気分障害」というジャンルの精神疾患のひとつです。

 

気分障害として代表的なものが「うつ病」です。うつ病では主に気持ちの落ち込み、不安感など、ネガティブな感情が強く現れます。反対に気持ちが高揚しすぎる、元気になりすぎるという「躁(そう)病」という病気もあります。

 

双極性障害は、うつ病の症状が出る時期(うつ状態)と躁病の症状がでる時期(躁状態)の両方が交互に(あるいは同時に)現れる病気で、「躁うつ病」とも呼ばれています。具体的には以下のような症状がみられます。

 

■うつ状態

・気持ちが落ち込む
・不安・緊張
・気力が湧かず、なにもする気が起きない
・興味や関心を持てなくなる
・物事を楽しめなくなる
・自分を責める
・将来に対して悲観的になる
・食欲がわかない
・眠れなくなる
・集中できない
・決断できない
・頭が働かない
・疲れやすい
・体が重たい、だるい
・体重が過剰に増えたり減ったりする
・死んでしまいたいと思う など

 

■躁状態


・気分が明るくなる
・アイディアが次々に湧いてくる
・人の話に耳を貸さなくなる
・一方的に話し続ける
・根拠のない自信に満ちあふれる
・眠らなくても平気になる
・怒りっぽい
・じっとしていられない
・手当たり次第にいろいろなことを始めるが最後まで終わらない
・買い物や賭け事にお金をつぎ込む
・性的に奔放になる
・誇大妄想
・興奮 など

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。