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NTT、営業益1兆5500億円…過去最高を記憶
NTT(日本電信電話株式会社)は2021年4~12月期の連結営業利益が1兆5500億円前後になったと発表しました。前年同期比約3%増で、過去最高。在宅勤務の普及によってインターネットの光回線契約が増加したこと、EC決済向けの企業用システム開発が好調だったことなどが起因しているといいます。
そもそもNTTは、NTTグループの持株会社として設立された特殊会社で、日本電信電話株式会社等に関する法律に基づき、日本国政府が発行済株式総数の3分の1以上に当たる株式を保有しています。
同法1条では「東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社がそれぞれ発行する株式の総数を保有し、これらの株式会社による適切かつ安定的な電気通信役務の提供の確保を図ること並びに電気通信の基盤となる電気通信技術に関する研究を行うことを目的とする株式会社」と定義。ユニバーサルサービスとして、NTT東日本、NTT西日本で電話回線の維持の義務を負っています。
その前身となるのは、日本電信電話公社、いわゆる電電公社で、公共企業体や国が経営する企業の総称である三公社五現業のひとつです。ちなみに三公社五現業は、以下のとおり。
- 「日本専売公社」→日本たばこ産業(JT)、塩事業センターへ
- 「日本国有鉄道」→JRグループへ
- 「日本電信電話公社」→NTTグループへ
- 「郵便や簡易生命保険事業など」→日本郵政公社→日本郵政(JP)
- 「日本銀行券の印刷など」→行政執行法人たる独立行政法人国立印刷局
- 「造幣事業」→行政執行法人たる独立行政法人造幣局
- 「アルコール専売事業」→新エネルギー・産業技術総合開発機構→日本アルコール産業
- 「国有林事業など」→(企業的運営の廃止)
民営化以降、たびたび再編を繰り返してきましたが、昨今は、「日本電信電話株式会社法」による規制の有無と業態によって、規制会社である第1分類(NTT東日本、NTT西日本)、競争会社である第2分類(NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、NTTデータ)、経営資源を活用する会社である第3分類、新事業の開拓会社である第4分類と、4つに分けて、事業・サービスの整理、統合を行っています。