コロナ禍で好調の業界のひとつ、通信業界。そのなかのトップといえば、NTTです。業界トップ企業で働く人たちの給与事情をみていきましょう。
過去最高益「NTT」の平均給与…コロナ禍でもさすがの「高収入」の実態 (※写真はイメージです/PIXTA)

有価証券報告書から「NTTの給与事情」を探る

そんなNTTは、業種としては「通信・情報サービス」に分類されます。最新の売上をみていくと、トップはNTTで11兆9,439億円と、10兆円超え。「ソフトバンクグループ」「KDDI」と続きます。

 

【通信業界「売上高」ランキング(2020年~2021年)】

1位「日本電信電話」11兆9,439億円

2位「ソフトバンクグループ」5兆6,281億円

3位「KDDI」5兆3,125億円

4位「ソフトバンク」5兆2055億円

5位「エヌ・ティ・ティ・データ」2兆3,186億円

6位「Zホールディングス」1兆2,058億円

7位「大塚商会」8,518億円

8位「光通信」5,594億円

9位「野村総合研究所」5,503億円

10位「フジ・メディアホールディングス」5,199億円

 

さらに通信業界の給与事情をみていきましょう。厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査』によると、通信業/従業員規模1,000人以上企業の平均年収*は755万6,000円(男女計、学歴計)。男女別にみていくと、男性で802万円、女性で577万3,000円です。

 

*「きまって支給する現金給与額」と「年間賞与、その他特別給与額」から推計

 

さらに有価証券報告書でNTTの平均年収をみていきましょう。前出の通り、NTTは持株会社なのであくまでも参考値ではありますが、日本のサラリーマンの平均年収を大きく上回っています。

 

■NTT(日本電信電話)

平均年収:930万6,877円

(従業員:2,496円、平均年齢41.8歳、平均勤続年数:16.7歳)

 

さらに過去の有価証券報告書から平均年収の推移をみていくと、5年で4%の給与アップとなっていました。

 

2019年度:922万2240円(平均年齢:41.8歳)

2018年度:911万4270円(平均年齢:41.1歳)

2017年度:905万4,421円(平均年齢:41.3歳)

2016年度:894万5,749円(平均年齢:41.15歳)

 

NTTグループは連結子会社964社、32万人の社員数を誇る巨大グループ。有価証券報告書から紐解けるのは、その中のほんのひと握りの人たちの給与事情ですが、日本を代表する企業にふさわしい、高水準のものでした。